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『ロッキン・ホース・バレリーナ』(大槻ケンヂ)

ロッキン・ホース・バレリーナ (角川文庫 お 18-15)ロッキン・ホース・バレリーナ (角川文庫 お 18-15)
(2007/09/25)
大槻 ケンヂ

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「18歳で夏でバカ!忘れることなど一生できない最高の旅」
この帯のコピーに全てが集約されていると思います。

とても暑苦しくて酸っぱい青春小説。
「グミチョコを超える」とか書かれてるけど、
オーケンの代表作『グミ・チョコレート・パイン』とは似た題材を扱いつつも
全く別種の作品になっていると思う。
グミチョコは、オーケン本人が否定してるといっても
自伝的な要素はかなり強かったわけで、
そういう生臭さが作品の大きな魅力になっています。
『ロッキン〜』は、小説として完成度が高い。
架空の少年たちと架空の少女と架空の大人のドラマであるということが
わかりやすくて、だから安心して物語に乗れる感じです。
そんな中でも、たとえばライブのシーンなんかでは、
ミュージシャンでなければ書けないであろう熱っぽい描写が生きています。
お話自体は特に仕掛けもなく、素直に、本当に素直に
カタルシスなハッピーエンドを迎えるわけですが、
そんなところも含めて実に気持ちのいい作品。
オーケンの書く小説の一つの理想の形なんじゃないかと
なんとなく思いました。
中高生に読んでほしい。
ケータイ小説なみに読みやすいけど、ずっとエキサイティングだぞ!

表紙のイラストは浅田弘幸氏。
筋肉少女帯のアルバム「新人」のジャケットにもこのイラストが使われてます。