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バンブツルテン

観たり読んだり聴いたり行ったり考えたり

『僕の小規模な生活』『うちの妻ってどうでしょう?』(福満しげゆき)

僕の小規模な生活 1 (1) (モーニングKC)僕の小規模な生活 1 (1) (モーニングKC)
(2007/12/21)
福満 しげゆき

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うちの妻ってどうでしょう? 1 (1) (アクションコミックス)うちの妻ってどうでしょう? 1 (1) (アクションコミックス)
(2008/04/28)
福満 しげゆき

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駆け出しのマイナーマンガ家とその妻の生活。
二誌に同時に似たような内容の作品を描くことになったということで
(そのためにいろいろともめる)相互に補完しあう二部作みたいなマンガです。
両方読むと、ふたつの編集部の性格の違いがわかってとても面白い。

福満氏の作品では、何年か前に『カワイ子ちゃんを二度見る』を立ち読みして
「あ、なんかダメだ…」と思ってそれ以来食わず嫌いだったのですが
愛読誌であるアクションで連載が始まった『うちの妻って〜』が
思いのほか面白くて、うっかり単行本を買ってしまいました。

『生活』のほうは普通のショートコミック、『妻』のほうは形式的には一応
4コマであるという違いもあってか、前者のほうがやや重い感じ。
後者はタイトルからも感じられるとおり、ちょっとひねくれた家族エッセイ的な
ものとして読めて、妻のエキセントリックな言動が結構笑えます。
私は、もともとはその奇妙な笑いの要素に惹かれたんですが
『生活』のほうの、執拗なダメ人間の心の動きの描写に共感を禁じえず、
福満氏の他作品集めに走ろうとしているところです。
もうね!44ページの「ニヤリ」のあとに「ニヤリと笑っている自分」を
客観的に眺めてげんなりするシーンとかね!
並みのダメ人間には描けないよなあ。

昨今の青年マンガ界におけるダメ男マンガ大プッシュな風潮は
正直あんまり歓迎すべきもんじゃない気がするんですが、
彼のように長い下積みを悶々と悩みながらやってきてる人は
区別されるべきな気がするなー、となんとなく思います。