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バンブツルテン

観たり読んだり聴いたり行ったり考えたり

『エロイカより愛をこめて』(青池保子)

エロイカより愛をこめて (1) (Princess comics)エロイカより愛をこめて (1) (Princess comics)
(1978/10)
青池 保子

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今月いっぱい手塚祭りすると言っておいて何ですが
唐突に大ハマリしてしまいました。この超有名作品に。

ものすごい巻数が出ているマンガに手を出すのはいろんな意味で危険なので、
今まで読んだことがありませんでした。
(最近の青池氏の絵柄にほんの少し抵抗があったというのもある)
きっかけは、ELPに興味を持った段階でそのタイトルを知っていて
読んでみたいなーと思っていた『イブの息子たち』の1巻を、
たまたま古本屋で発見し、「全3巻(文庫版)なら大丈夫だろう」と、
深く考えずに買ってしまったことでした。

『イブ』自体の面白さもさることながら、番外編に登場した少佐と伯爵と
その部下たちに心を奪われるのに、そう時間はかかりませんでした・・・。

もうね!なんだこれ!何この臨場感あふれる本格スパイアクションは!
私はてっきりタイトルの通り、話の主軸は「エロイカ」、つまり伯爵の華麗なる
泥棒っぷりに置かれているんだと思っていたんですよ。
予想以上に硬派で骨太な物語にあっという間に引き込まれましたよ。
出不精で臆病者の自分としては、まるで隣町にでも行くように
当たり前に世界を股にかける少佐と伯爵に引っ張られて、
自分が一生行くことはないような場所を走り回っているような感覚を
味わわせてくれるのもたまりません。

キャラクターの魅力とストーリーの魅力がどちらも最大級に活かされ、
ギリギリのラインで見事に釣り合った、すごく贅沢なマンガだと思います。
少女マンガ界では異端中の異端であろう作風ながら、
だからこそハマる人が後を絶たないのもさもありなん、です。

なんかえらそうなことを書いてますが私は現時点で文庫版8巻、
「笑う枢機卿」編までしか読めていません。作品としてはようやく中盤です。
早く追いつきたくてしかたないです。
初期からリアルタイムで追いかけられなかったことがこんなにも
悔しく思えるマンガは初めてです。
それは、作品の舞台が現実世界と地続きだからでしょう。

私は東西冷戦時代を知識としてしか知らない世代です。
一番古いテレビの映像の記憶がベルリンの壁崩壊の様子だったりします。
でもその当時にマンガを読める歳で、『エロイカ』を読みながらそれを眺めることが
できたら、(不謹慎ですが)どんなにワクワクしただろう。
それを想像するにつけ、30年早く生まれてきたかった・・・と
いつにもまして思わずにはいられません。

ちょっと現在進行で熱を上げすぎていてまとめられませんが
とにかく、当分『エロイカ』の世界から戻ってこれないことは確実です。恐ろしい・・・

ちなみにこの記事のカテゴリは連載開始に合わせて「60〜70年代」にしました。
こんな長期連載作品に自分がハマるとは思わなかったのでこういう場合を想定してなかった。

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不景気の影響をもろに食らいまして自分自身の先行きが暗いです。
マンガって現実逃避に最適ですね!アハ!
履歴書書こう・・・