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バンブツルテン

観たり読んだり聴いたり行ったり考えたり

筋少全アルバムレビュー(2/3)

7th. エリーゼのために

エリーゼのためにエリーゼのために
(2009/09/16)
筋肉少女帯

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佐久間正英をプロデュースに迎え、作曲陣に本城が加わったことで
それまでの筋少になかったポップな面が引き出された1枚。
ロディアスな曲に合わせるかのように、オーケンの歌詞も変化。
現実世界に背を向けて暗い物語を語ってきた筋少が、
前作で「それでも、生きていかざるを得ない」と悟り、
ここへきて歯をくいしばって現実世界と戦おうとする様を歌い始める。
全体の統一感はあまりないが、「生きてあげようかな」
「戦え!何を!?人生を!」などの名曲が含まれる良盤。


8th. UFOと恋人

UFOと恋人UFOと恋人
(2009/09/16)
筋肉少女帯

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引き続き佐久間プロデュース。全体的になんかピコピコキラキラしている。
タイアップのついたキャッチーなシングル曲が多かったためか結構売れたらしい。
キラキラアレンジがよく合っている「くるくる少女」「きらめき」などの良い曲もあるが、
一方では音頭やらGSやらwとやりたい放題。
変なアルバムだけど、こんなの出せるバンド筋少しかいないだろうなあ。


9th. レティクル座妄想

レティクル座妄想レティクル座妄想
(1994/04/21)
筋肉少女帯

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レコード会社を移して、ここからはセルフプロデュースに。
「病んだ心」をテーマにしたコンセプトアルバム。
シングル曲の「蜘蛛の糸」が全体の雰囲気を表してるかも。
構成がよく練られていて、前作と同じバンドなのが信じられないくらい統一感がある。
テーマは暗いが面白いことをやっている曲ばかりで完成度が非常に高い。
落ち込んでるときに聴くと死にたくなる。


10th. ステーシーの美術

ステーシーの美術ステーシーの美術
(1996/03/23)
筋肉少女帯

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前作制作後1年間のオフを挟んで発表された作品。テーマは「再生」。
オーケンがノイローゼから立ち直りつつある頃の作品で、詞にその影響がモロに出ている。
本城の迫力ある語り曲「銀輪部隊」、ポップな「おもちゃやめぐり」、
橘高の傑作「再殺部隊」「リテイク」、珍しい内田のハードロックなど聴きどころ多し。
オーケンの小説『ステーシー』を併せて読むとよりいっそう楽しめるかも。


11th. キラキラと輝くもの

キラキラと輝くものキラキラと輝くもの
(1996/12/09)
筋肉少女帯

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凍結前後期筋少の代表作。
白眉はなんといっても本城作曲の「サーチライト」。
極限状態のオーケンの心の叫びをJAGATARAを意識した長尺(10分弱!)ファンクに乗せ、
コーラスと楽隊が筋少風味に仕上げた、オンリーワン過ぎる怪曲であり名曲。
橘高色の強いハードな曲が続く前半から、「サーチライト」を経て
文字通り「キラキラと輝く」ようなポップな曲が並ぶ後半へのつなぎ方も秀逸。


12th. 最後の聖戦

最後の聖戦最後の聖戦
(1997/10/15)
筋肉少女帯大槻ケンヂ

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どこをとっても「もう疲れました」感が漂う、活動休止前最後のオリジナルアルバム。
疲弊している感はあるものの、バラエティに富んだ曲作り
(当時はそれが「迷走」に見えたのかもしれない)がされていて
曲単体で見るとかなり面白いアルバムでもある。
カーネーション・リインカネーション」「青ヒゲの兄弟の店」なんかは
作曲者的に新境地だったのではなかろうか。
外部ミュージシャンの参加やオーケン以外の手による詞も多く、
水木一郎アニキや声優さんをゲストに迎えた「221B戦記」も収録。
オリジナルアルバムとしては今作をもって、90年代の筋少は「凍結」に入ることになる。

(文中敬称略)