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バンブツルテン

観たり読んだり聴いたり行ったり考えたり

最近読んだものまとめ

広告があまりにひどいので、とりあえず更新しようと思った10月。

■『かわいそうな真弓さん』(西村ツチカ/徳間書店

かわいそうな真弓さん 限定版(リュウコミックス)かわいそうな真弓さん 限定版(リュウコミックス)
(2011/09/02)
西村 ツチカ

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おばあさんからおばさんへ、おばさんからお姉さんへ、お姉さんから少女へと
若返っていってしまう真弓さんの奇妙な人生を見つめた表題作のほか、4編の掌編を収録。
前作『なかよし団の冒険』ではひたすら驚かされて目眩すら覚えたけど、
今回はそのトリップ感に加えてツチカ先生のストーリーテリングの手腕を見せつけられた感じ。
【21世紀のニューウェイブ】という帯文、まさに!
表題作は70〜80年代の萩尾先生的でもあり、「COM」に載ってそうでもあり、
(そもそも萩尾せんせいだってCOMに載っていたわけだが)
でも80年代のいわゆるニューウェーブなノリをそのまま踏襲しているわけではなく
今っぽいドライさ(感覚的ですみません。語彙が乏しくて情けない)に包まれていて
この人の作品だけにある個性だなあ…と実感する。追いかけなくちゃなあ、と思わされた。

■『女の穴』(ふみふみこ徳間書店

女の穴(リュウコミックス)女の穴(リュウコミックス)
(2011/09/13)
ふみふみこ

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売り場で一際目をひく、ビビッドなピンク×黄色のカバーがかっこいい。
思わず表紙買いしたんだけど、第1話は手塚初期三部作のクリアファイルが付いたときの「リュウ」で
読んでたことを思い出しました。
一風変わった…では済まされないほどひねくれていて、ちょっとエロくて、
ほろ苦くて甘酸っぱいような、そんなかわいらしいもんでは到底ないような、
とにかく摩訶不思議な女子高生たちの物語集。
お話のエキセントリックさは回を追うごとに増していく感があるので、最後まで一気に読むのがオススメ。
「追いかけなくちゃなあ」その2。

■『けずり武士 1』(湯浅ヒトシ/双葉社

けずり武士(1) (アクションコミックス)けずり武士(1) (アクションコミックス)
(2011/08/27)
湯浅 ヒトシ

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最近のアクションは個人的にちょっと楽しみにしてる作品が減ってきちゃってて、
立ち読みで済ませてしまうことも増えてるんですが
その中で一番面白いと断言できてしまうのがこれ。
荒場城一膳なる貧乏侍が、謎の女お由麻とその「御大様」なる主人からの依頼を受け
仕事をこなす中で、荒場城の人となりや、お由麻(と「御大様」)の正体が明らかになっていく…
というのがストーリーの縦軸。
そして、そんな生活の中で荒場城が味わう江戸グルメの数々や、
それにまつわる蘊蓄が横軸となっています。

構成自体がミステリチックであり、チャンバラ活劇であり、グルメマンガであり、コメディであり…と
バラエティに富んでいて飽きさせないのに加えて、劇画っぽくない丸っこい絵柄なのに
描線に独特の勢いがあって、時代劇らしい画面になっているのが面白い。
コマ運びのテンポも、この描線のノリから来ているのかな?
前作『耳かきお蝶』は未読なので、近いうちに読みたい。


伊藤剛氏も確か言っていたけど、
西村さんとかふみふみこさんとか、雑誌「楽園」界隈の人とか、
女性作家がなんだかすごいなあーという漠然とした印象があります。
これも後で振り返って、何か現象として名前がつけられたりするんだろうか。