バンブツルテン

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2015年を振り返る〜マンガ編

振り返りマンガ編は、#俺マン2015 に自分が挙げた作品を中心に。

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■『鵼の絵師』(猪川朱美

あー、セルフリプライの形でぶら下げてたんだけどこうしてまとめるとしつこいですね…すみません。
1、2巻発売時に地元の書店で大プッシュされていたのがきっかけで読んだ作品。丁寧に、丁寧につくられている作品、という印象を持っています。地味に話題にはなっていたようですが、もっと広く知られて良いと思う。
kindle化されている、作者さんの過去作品も良かった。

 

■『どうにもこうにも』(日下直子)

収まるところに収まった大団円、という感じ。小粒な印象ではありつつ、良い作品だったなあと思います。これもひとつの「マンガ家マンガ」の形かな。マンガが大好きな、マンガ家を目指す若者たちが増えてくれることを切実に祈る。

 

■『透明なゆりかご』(沖田×華

ニュース記事で知って、すぐにkindleで買って読んだ。気になったらすぐ買える、すぐ読める電子版は、こういうセンセーショナルな作品とは相性抜群ですね。紙版が結構長い間品切れだったような記憶がある。この画風でこの題材を描いてしっかり読ませられるというのは、すごくネームが上手いということだと思う。

 

■『夕方までに帰るよ』(宮崎夏次系)

ここ数年、「最近おすすめのマンガ家は?」と聞かれると大抵、宮崎夏次系さんの名前を挙げています。デビュー作である本作を 「モーニング・ツー」で読んだ時の衝撃はいまもなんとなく覚えている。この作品の頃のキンキンに尖った表現が、次作以降は少しずつマイルドに、より多くの人にわかりやすい表現に変わってきているところもこの人のすごいところだと思います。加筆修正されているそうで、雑誌、取っておけばよかったなあ。

 

■『大奥』(よしながふみ

赤面疱瘡の克服という一番大きなターニングポイントが描かれ、ここからは史実のほうに寄っていく展開かと思いきや、次の将軍はまた女子なのよね。まだまだ目が離せない。この作品と『風雲児たち』を併せて読むのはかなりオススメです。

 

■『響~小説家になる方法~』(柳本光晴)

 

『きっと可愛い女の子だから』が非常にツボだった柳本さん。の作品だということに当初は気づきませんでした。主人公のキャラ、展開、サブキャラとのドラマ…どこを掘り下げていくのかが想像つかなくて面白い。

 

■『怪奇まんが道』(宮崎克・あだちつよし

マンガの原体験の一部に、間違いなく犬木加奈子先生の存在がある。ホラーは児童書やりなちゃ系ではかなり盛り上がっているジャンルなんだけど、上の世代に広がらないのはやはり、スマホ系コンテンツにお客を取られているのかなあ(comicoなどのマンガ含め)。

 

■『魔法自家発電』(谷 和野)

 

24年組の血を受け継ぐ作家さんにもいろいろいるけれども、この人はやはりモーさまの流れだろうなーと思う。タイトルのセンスも良い。

 

■『月に吠えらんねえ』(清家雪子)

1巻が出た時に読んで、その後続きを読んでいなかったんですが、昨年ひょんなことから通読する機会があり。恐ろしいエネルギーのある作品だった。世界観の構築と狂気スレスレの描写の完成度がすごく高い。これ、描いている側の消耗も半端じゃないんじゃないのかな…おまけマンガのテンションにほっとする。

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俺マンは毎年、1ツイート内に収めるという自分ルールを敷いているので、当然ここからあぶれた作品もあります。次点に回した作品はこんな感じでした。

■『町田くんの世界』(安藤ゆき)

騒がれだしてから読んだんですが、これは確かにすごい作品。一見、手を抜いているように見えかねない抑制された表現が、独特の空気を醸成していると思う。

■『高杉さん家のおべんとう』(柳原望

 

祝!完結!私の中では『花もて語れ』と同じポジションの作品でした。

■『チェイサー』(コージィ城倉

ネタ切れするんじゃないかと思いきや、巻を追うごとにしっかり面白くなっていく。コージィ城倉作品はいずれちゃんと読みたいです。

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今度からもうちょっと書き方(つーかリンクの貼り方)考えよう…

とりあえずそんな感じで、今年も面白いマンガいっぱい読みたいです。