『凪のお暇』原画展@東京おかっぱちゃんハウス
練馬・上石神井にて2018/9/15(土)・16(日)2日間限定で催された『凪のお暇』原画展に行ってきました。
開催はなんとなく知ってはおり、家からもそう遠くないし、2日間限定だし…と軽い気持ちで行ったんですが、すごく楽しかったので感想をしたためておきます。
ちなみに一応書いておくと『凪のお暇』(コナリミサト)は、空気を読みすぎて疲れてしまったアラサー女子・凪ちゃんが一念発起して「お暇」をいただき、いろんな発見をしたり、幸せを感じたり、やっぱり悩んだりするお話です。
とてもおもしろいので未読の人は読んでください(雑なリコメンド)
それでは、改めて原画展の感想です。
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会場の「東京おかっぱちゃんハウス」は、
西武新宿線・上石神井駅から徒歩5分ほどの場所にある施設。
www.okappachan.com
広々とした古民家をカフェを備えたイベントスペースとして活用している、
おもしろいところでした。
入口で観覧料とカフェ利用料を支払い、入場。
お家の中なので、もちろんここで靴を脱ぎます。
まずカラーのウェルカムボード的なイラストと、
その奥にどうにも懐かしさを刺激されて心の底がウズウズしちゃう作品が…。
よく見ると案の定、小学生の頃のコナリ先生の作品とのことでした。
色とりどりの洗濯ばさみ(!)で留められた、ポストカード大の大量のラフめイラストたちの中にはわかるさん、オカヤイヅミさんなどのメッセージも。
「凪のお暇」原画展、ネームや下書きや原画や、きっとコナリさんお酒でまあまあ酔った状態でかいたんだろうな....というポストカードが飾ってあってよかったです。自分も凪かかせてもらってしかも飾ってもらった、みて! pic.twitter.com/0sxqpbdz4l
— わかる (@wakarana_i) September 15, 2018
そして右を向けば、そこにはカラフルなフレームに収められた『凪のお暇』原画たちが…!
ちなみにコレ、原稿用紙のコピーに鉛筆で描かれた下絵と、原稿用紙に描かれたペン入れ後の原画が並べて飾られており、さらにそれぞれコナリ先生の「このシーンはこういう演出にしたかった」「もともとはこうするつもりだったけどこう変更した」みたいなコメントが手書きで付けられていて、この趣向だけでも、原画が整然と並んでいる一般的な原画展とは異なり、「原画の細かいニュアンスに感動する」にもうひとつ楽しみ方がプラスされている感じがとても良かったです。
それにしても、下絵が別の紙でそのまま残っているというのはどういう制作工程なんだ? 原稿用紙の下に下絵を敷いてトレースするのかな??
左手には、作画に使われている画材たちが。
原画に添えられているコメントによると、ペン入れまでアナログで仕上げにデジタルをちょっと使われている感じ。
そのアナログの画材たちもほぼミリペン・筆ペンのみというシンプルさ。
広いスペースのほうに行くと、こちらにもたくさんの原画と下絵とイラスト、ネームなどなど…が、空間をフルに使って同様にたっぷり展示されています。
奥の床の間みたいなところには、『凪のお暇』読者にはおなじみのアイテム「豆苗」が堂々と、そして「おしぼりひよこ」「空き缶キャンドルホルダー」がちょこんと置かれている。
テーブル(ちゃぶ台)にはおきまりの感想ノートに加え、作中で凪が作った料理のレシピノート、そしてこれも凪たちが作っていた「毛糸のポンポン」の作り方と、実際に作れる毛糸たちが!
私が行ったときは親子づれの方がふた組ほどいらっしゃったのですが、
ちびっこたちも興味津々な様子で微笑ましかった~。
いつまでも原画を見ていたい気持ちを抑えてカフェコーナーへ。
入場時にもらう引換券を渡して注文。レモネードにしました。
作中登場スイーツ、「パンの耳チョコ」付き。おいしい。
私はカウンターのほうでいただいたんですが、手前には掘りごたつのスペースもあり、こちらでも親子連れのお客さんがくつろいでおられました。
そんな感じで堪能し、名残を惜しみつつ出口へ向かうと、特典ポストカードと並んで、なにやらオシャレげなフライヤーが…
その名も「ゴン界隈製作 謎のフライヤー」!
基本情報がよくわからないことでおなじみの、あの!笑
QRコード読むとどこかにつながるみたいだったんですが、もらってくるのをうっかり忘れるという痛恨のミスを犯しました。くそう…
と、最後の最後まで楽しませてもらい、ようやく会場を後にしました。
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とにかく楽しさぎっしり!の展示イベントでありました。
作品の雰囲気にこれ以上ないくらいにぴったりの会場といい、上でも書きましたが原画の飾り方の工夫といい、とにかく「いま、ここでやるからこそ、来る価値がある」イベントだったな~と思います。
作中に登場したいろんなアイテムやメニューの再現や、ラフに、でもかわいくポップに展示されたちいさなイラストやネームたちにしても、作品の世界観をリアルに現出させることにこだわりが感じられて、単なる原画展ではなく『凪のお暇』という作品の小さなテーマパークのようでした。
たぶん今回のために描きおろしたイラストもたくさんあったんだろうし、いたるところに手書きコメントカードも置かれていたし、コナリ先生と企画運営スタッフのみなさんが楽しいイベントにするためにものすごいエネルギーを注いでくれた、それもワイワイ楽しくやってくれたのであろう感じが伝わってくる空間。
たった2日間だけなのに、だからこそなのか、とにかくサービスが盛りだくさんの「お祭り」という雰囲気。会場は静かでゆったりした一軒家ながら熱量がすごくて、その調和から生まれるあたたかい温度感がとても気持ちよかったです。
小さな会場での展示イベント、最近はすごく増えているけど、その大成功例のひとつなのではないかなと思いました。
いろんなマンガのこういうイベント行ってみたいし、やってみたいな。
楽しかった!