トキワは遠くなりにけり

赤塚さんの訃報にすごく悲しくなっている自分に驚く。
作品をまともに読んだのはもう10年以上前になってしまうので
内容をよく思い出せないという失礼っぷりですが
（幼心に『レッツラゴン』を気に入っていた記憶がある）、
トキワ荘ファミリーそのもののファンとして切ない。

杉浦日向子さんが亡くなったときのショックを思い出す。
私は彼女の作品に出会い、ハマったばかりの頃で、
ちくま文庫や新潮文庫で彼女の作品を集めまくっていた最中でした。
リアルタイムで好きな作家の死を経験したのが初めてだっただけに
もう本当に、陳腐な表現だけれど「心にぽっかり穴が開いた」状態でした。

たとえ筆を執ることができない状態であっても、
その人がもはや生きていないという事実に直面するまでは
同じ世界のどこかにこれを描いた人がいるのだというだけで
幸福な気持ちになれるのに。

ご冥福をお祈りいたします。