バンブツルテン

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2011年を振り返る〜マンガ編〜

間が空いてしまった。続いてマンガ編。
このマンガがすごい!」「このマンガを読め!」等の恒例のランキングに加え、
今年はTwitter発の「俺マン2011」がなかなか面白かったです。
俺マン2011・ランキング編

2011年中にこれは!と思った作品をダダッと。順不同。

■なかよし団の冒険

西村ツチカ作品集なかよし団の冒険 (リュウコミックス)西村ツチカ作品集なかよし団の冒険 (リュウコミックス)
(2010/11/13)
西村 ツチカ

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■かわいそうな真弓さん(西村ツチカ/徳間書店

かわいそうな真弓さん(リュウコミックス)かわいそうな真弓さん(リュウコミックス)
(2011/09/02)
西村 ツチカ

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この記事で言及しました。
発売当時からTwitterで話題になっていたのも納得のインパクト。
いわゆるニューウェーブのマンガってこういうイメージで、
70年代〜80年代初期っていう時代の湿っぽさの代わりに今のデジタルな渇いた空気を
注入してミキサーにかけたらできあがった、みたいな作家だと思う。

■この靴しりませんか?(水谷フーカ芳文社

この靴しりませんか? (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)この靴しりませんか? (まんがタイムKRコミックス つぼみシリーズ)
(2010/10/12)
水谷 フーカ

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14歳の恋水谷フーカ白泉社

14歳の恋 114歳の恋 1
(2011/06/30)
水谷 フーカ

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水谷フーカさんは、ひたすらかわいらしい画風と、もどかしい、甘酸っぱい、しあわせなお話が魅力。
ほんのり百合な前者と、一番危うい年頃の不安定な恋愛感情を描いた後者、どちらもとてもよかった。
後者に関しては、ピュアすぎてかえってちょっとエロい。

■女の穴(ふみふみこ徳間書店

女の穴(リュウコミックス)女の穴(リュウコミックス)
(2011/09/13)
ふみふみこ

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人間失格古屋兎丸/新潮社)

人間失格 3 (BUNCH COMICS)人間失格 3 (BUNCH COMICS)
(2011/06/09)
古屋 兎丸、太宰 治 他

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鉄道少女漫画中村明日美子白泉社

鉄道少女漫画鉄道少女漫画
(2011/01/31)
中村 明日美子

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■けずり武士(湯浅ヒトシ/双葉社

けずり武士(1) (アクションコミックス)けずり武士(1) (アクションコミックス)
(2011/08/27)
湯浅 ヒトシ

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このへんは、この記事この記事で触れました。
2011年全体を振り返っても、個人的にインパクトがあった作品になったなあ。

■預言者ピッピ(地下沢中也イースト・プレス

預言者ピッピ(2)預言者ピッピ(2)
(2011/10/20)
地下沢 中也

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COMIC CUE」誌上で出会ってから単行本1巻発売まで7年、それから2巻発売まで4年。追いかけてきました。
初期手塚作品を思わせる壮大な綿密な作品となりつつありますね。
2巻ではさらに大きく大きく物語が展開してきて、これを描くことに踏み切ったチカチュー先生の覚悟たるや…と
読後しばし呆然としてしまった。いやあ、凄い。
子供の頃『パパと踊ろう』で親しんでいた作家がこんな作品を描くようになるなんてなー。

姉の結婚(西 炯子/小学館

姉の結婚 2 (フラワーコミックス)姉の結婚 2 (フラワーコミックス)
(2011/11/10)
西 炯子

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娚の一生』とテイストが似過ぎ…という意見もあるようですが
個人的には、『娚の一生』よりも好きな作品になりそうな気がしているんだな。
ひとくせもふたくせもありそうなストーリーはもとより、均等に縦にコマが割られたページとか、
長崎(中崎)の町並みとか、白黒赤のシックでメリハリの効いた装丁とか、
作品全体を覆う雰囲気が魅力的だなあと思う。

さんすくみ絹田村子小学館

さんすくみ 3 (フラワーコミックス)さんすくみ 3 (フラワーコミックス)
(2011/11/10)
絹田 村子

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『読経しちゃうぞ!』からコミックス1巻あたりまではそんなにツボにハマらなかったんですが
巻を追うごとに味わいが増して面白くなってきているなあという印象。3巻はとても良かった。
ストーリーづくりに個性が出てきた気がする。

■サウダーデ(池辺 葵/講談社

サウダーデ(1) (KCデラックス)サウダーデ(1) (KCデラックス)
(2011/07/13)
池辺 葵

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商店街の日常の中の小さなドラマと、主人公3人の物語が、それぞれゆったりとしたペースで進んでいく、
そのテンポがとても心地よい作品で、後から読んだ『繕い裁つ人』よりもこちらの方が好き。

■えへん、龍之介。(松田奈緒子講談社

えへん、龍之介。 (KCデラックス)えへん、龍之介。 (KCデラックス)
(2011/06/13)
松田 奈緒子

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地味だけど良かったなあと思っている作品。
「描きたいものを描いている喜び」みたいなものが全編通して感じられた。
渋すぎず、軽すぎず、ちょうどいい「マンガ芥川伝」になっていると思う。

■トモちゃんはすごいブス(森下裕美双葉社

トモちゃんはすごいブス(2) (アクションコミックス)トモちゃんはすごいブス(2) (アクションコミックス)
(2012/01/12)
森下 裕美

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現段階ではまだ何とも評価しづらいのですが、何か無性に気になってしまって。
森下さん×アクションというと『大阪ハムレット』であり『夜、海へ還るバス』であり、という
シリアスなイメージが強く、キッツイ設定ながらコメディベースのこの作品は新鮮。
これからどう展開していくんだろう?

■まりかセヴン(伊藤伸平双葉社

まりかセヴン(1) (アクションコミックス)まりかセヴン(1) (アクションコミックス)
(2011/10/28)
伊藤 伸平

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アクションびいきですみません。アクションコミックス売り方地味だから宣伝したくなるん…
吾妻ひでおゆうきまさみの遺伝子を濃厚に受け継いでいる感じのメタSFコメディ。
上記の作家らへんがお好きな向きには是非。

今年は新規開拓もうちょっと頑張りたいな。