バンブツルテン

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2013/5/25(土)水戸華之介「不死鳥〜十全」@Shibuya O-West

3-10chainを中心に、縁のあるゲストを呼んで過去から現在まで、
時代やユニットに関係なく水戸さんのレパートリーを演奏するイベント、不死鳥。
水戸さんがアンジーでメジャーデビューしてから25周年となる今年、不死鳥もちょうど10回目。
これはたのしいお祭りになるに違いない!

当日券若干枚数販売、ほとんどソールドアウト状態のO-WEST
開演時間10分ほど押して客電が落ちると、スクリーンに何やら映像が映し出される。
「不死鳥10年の記録」的なやつで、第一回の短いダイジェスト映像が流れる。
えらくまっとうな…と思ったら、「第二回 ゲスト:ローリングストーンズ」の文字がw
ストーンズのライブ映像に、変な踊りをする水戸さんが合成されていて爆笑!
そのまま、まともな不死鳥映像とかわりばんこに超豪華ゲスト出演の不死鳥映像が流れ
(さだまさし、サブちゃん、マイケル!www)、最後に水戸さんの「イッツ・ショータイム!」
SE(「星暮らし、歌暮らし」の「Mc〜喜びをもたらす者」のバックの音だと思う)で
3-10メンバー+藤原プロ登場!
スクリーンが上がると、そこにはむちむちの女子ダンサー2名を従えたサムライ衣装の水戸さん!
かっこいいー!

アンジーの初期パンクナンバー「祈り」で幕開け。一気にフロアが詰まる中必死で拳を上げる!
続けて、これはレアな「サムライSKA」
個人的にこれが入っているアルバム「黄金時代」をあまり聴いていなくて、
最初なんの曲だかわからなかったのですが、たのしかった!
「♪腹切りもへっちゃらへっちゃら」のダンサーさんたちの踊りがかわいい。

さらに水戸さんのコール「All the young!糞溜guys!!」で、「すべての若き糞溜野郎ども」
\糞溜野郎!/と絶叫し、手を振りながら\かーねーもなーいーこーねーもーなーいー/の大合唱!
このあっけらかんと世を拗ねてる感じが大好き!

「こんばんはワレワレです!」とおなじみのご挨拶。
「25周年ってことで、おかげさまで久々の超満員。
 前回満員になったのは20周年のときで、お前らはどれだけキリのいい数字が好きなんだ!」
「5って中途半端じゃない?四捨五入でも微妙な立場だよ?」と笑わせる。

続いては「ロケットが飛ぶだろう」
あ、3-10の曲もやってくれた、とちょっとうれしい。
ライブで聴くとサビの盛り上がりの直前のタメが気持ちいい。

ここで、最初のゲストを呼び込む。
「俺達のギターヒーロー、ワジー!!」
わじーは着物姿の正装で登場。
「水戸ちゃん、25周年おめでとうございます!」
「水戸ちゃんはデビュー当時からの先輩なんでね!
 オジー・オズボーンと水戸ちゃんに呼ばれたらどこへでも行きますよ!メイクも似てるし!」
「いやー俺もね、冒頭の映像で始まるあたりはオジーの影響だから、共通項あるんだよね…ないよ。」
ノリツッコミw

わじーが初めて不死鳥に出たときにやった曲をやりたい、ということで「夜と男と運命の魔の手」
アンジー再結成時のアルバム「@」の収録曲。
疾走感のあるメロディに切ない詞でわじーのギターがハマる。
「ファンキーなナンバーを」と、音源では橘高さんが参加している「誰だ」

続いて、不死鳥Recでもわじーが参加している「ゴルゴダ」
いきなりAメロからボーカルもわじーで驚く。
間奏で澄ちゃんとのツインリードで聴かせるフレーズが泣かせる…。

そしてわじーを残したまま2人目のゲスト、オーケンが登場。
オーケン「なんか知ってる顔ばっかりで、ライブのゲストに出に来た気がしないよぉ!w」
大槻はどんなに付き合いが長くても数ヶ月合わないと人見知りをする。大丈夫か?と水戸さん。
「大丈夫だよぉ、わじーとは最近白髪鬼っていうのやってるの。あ、内田さん!内田さん…久しぶり?」
ウッチー「一昨日会ったよ!」

水戸さんは、今回ぜひオーケンと一緒に「ミミズ」をやりたかったのだけど、
「生物としてのミミズが生理的に受け付けないレベルで嫌い」という理由で断られた。
で、蠅ならいいということでこの曲になりました、と「蠅の王様」
かっこよかったけど、オーケンの歌う「ミミズ」聴いてみたかったなー。

「ウタノコリ外伝で出てもらったときにやって、いい感じだった曲を」と、
「31のブルース」「ヘイ・ユウ・ブルース」を合わせて演奏。
オーケンわじーはここで退場。

続いて登場したのは恭一さん。もはやゲストというか、ほぼレギュラーw
今回の出演で、出演回数が元メンバーのみのんちょさんを超えたらしい。
そんな恭一さんを迎えてやる曲は「ナイタラダメヨ」
レゲエ風アレンジで、のんびりした雰囲気は残しつつノリが良い。

そして、水戸さんと同じようにスクリーンの後ろから現れたのはMAGUMIさん!
P-ROCKのテーマの合唱から、間髪いれず「ラクダの君は砂漠のマドンナ」
この曲、うまく言えないけど、ねっとりしたメロディにMAGUMIさんの歌声がすごくハマる!
続けざまに「I LOVE YOUー!!」のコールで「天井裏から愛をこめて」
えーこんなとこでやっちゃうなんて贅沢!
レピッシュの2人ももちろん息ぴったりで、賑々しく大盛り上がり!

大歓声の中、恭一さんとMAGUMIさんが退場。
「完全にできあがってしまったね!」と水戸さんw
MC。デビュー25周年といってもあまり実感はない。
大人になっても、自分が子供の頃に想像していたほど大人にはなれないのと似た感覚。
25年経って、昔みたいにガンガンやりたいというのも、そうでもないというのも、両方ある。
ただ、今回25周年記念ということで、是非やろうと思ったことをやります、と。

始まったのは「ミミズ」
オーケンが全力で拒絶したw、アンジーでも随一のダークなパンクナンバー。
ポゴダンスでフロアが揺れる!
そして、「分解マニア」「\10」「バンビはどこだ」「バラノシュラバ」と、
怒涛のレアなパンク曲から「ミミズ」に戻るメドレーに。
すごかった…!ここまでパンクな水戸さんを、3-10を見たのは初めてで、すごく驚いて、圧倒された!

大暴れの後は、風船が舞う「100万$よりもっとの夜景」「猛き風にのせて」と優しいナンバーで。
今回25周年。次は50周年だ!的な流れで、オーディエンスに向けて「俺より先に死ぬなよ!」と水戸さん。
すごく心強い言葉だったなあ。
そんなメッセージが込められた「袋小路で逢いましょう」で本編終了。

アンコール。激しいメニューだったけど、まだいけるのか!?と
「掃き溜めの街で歌い始めたチンピラ達の新しいメルヘン」
ダンスナンバーを一発!と「でくのぼう」。これもダンサーさんたちの踊りがかわいかったー。

ダブルアンコールでは、出演したゲストを順番に呼び込み。
そして、「今日たまたま近くでライブをやっていて、彼はとても律儀な子なので、
わざわざ来てくれました!橘高文彦!」
なんと、この日X.Y.Z.→Aのライブと被ってしまって出演予定のなかった橘高さんが、
clubasiaから駆けつけてくれました!

X.Y.Z.→Aの衣装のまま、ただしギターを持たずに現れた橘高さんにオーケンが大笑い。
橘高さん「イヤほんと、オレ今回のアルバムもまさか歌うとは思ってなくて…
何様だよ!って感じだよね。みんな、『歌いに来た』っていろんなところで書かないでね!w」と苦笑い。

ちょっと、みんな記念撮影しよう!とオーケンが携帯を構える。
大槻も入れよ!という水戸さんに
「おいらはいいよぅ〜、最近写真撮るとみんなに老けた老けたっていわれて…」とブツブツw
このときの写真は「個人的に待ち受けにする!絶対ブログに載せない」とか言ってたけど、
筋少の大ブログに上げてくれてます。

そしてアルバムと同じように、橘高さんを含めた全員での「素晴らしい僕ら」で大団円。
恭一さんが差し出してくれたギターでちょっとだけ弾けた橘高さん満足そうだった!w
そしてクラッカーの紙テープに絡まってギターが外せなくなり、
スタッフさんに救出されるわじーがかわいかった。

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楽しかった。
水戸さんの原点はやっぱりパンクにあるんだなということを再認識した。
わたしは3-10chainを先に聴いてからアンジーを聴いて、
もともとパンクというジャンル自体得意じゃなかったので、
どちらかというと3-10や、アンジーなら「窓の口笛吹き」以降のアルバムが好きだったりするのだけど、
そういう好みを超えて、初期衝動みたいなものに突き動かされて生まれたのであろう楽曲たちの持つ
エネルギーってすごいな、と思った。

水戸さんの音楽については、一度じっくりと考察をしてみたいな。

【セットリスト】曲順は違うかも。
・祈り
・サムライSKA
・すべての若き糞溜野郎ども
・ロケットが飛ぶだろう
・夜と男と運命の魔の手
・誰だ
・ゴルゴダ
・蠅の王様
・31のブルース〜ヘイ・ユウ・ブルース
・ナイタラダメヨ
・ラクダの君は砂漠のマドンナ
・天井裏から愛をこめて
・ミミズ〜分解マニア〜\10〜バンビはどこだ〜バラノシュラバ
・100万$よりもっとの夜景
・猛き風にのせて
・袋小路で逢いましょう

Enc.
・掃き溜めの街で歌い始めたチンピラ達の新しいメルヘン
・でくのぼう

・素晴らしい僕ら