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「THE SHOW MUST GO ON」(筋肉少女帯)

THE SHOW MUST GO ON【初回生産限定盤】THE SHOW MUST GO ON【初回生産限定盤】
(2014/10/08)
筋肉少女帯

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1.オーディエンス・イズ・ゴッド
2.労働讃歌
3.ゾロ目
4.霊媒少女キャリー
5.ムツオさん
6.みんなの歌
7.月に一度の天使(前編)
8.愛の讃歌
9.月に一度の天使(後編)
10.恋の蜜蜂飛行
11.吉原炎上
12.気もそぞろ
13.ニルヴァナ

発売から1ヶ月半が経過し、レコ発ツアーも大団円を迎えた後にノコノコと更新。
待望の、なんて言葉では到底この気持ちを表現しきれない。
4年4ヶ月ぶりの筋少のオリジナルアルバムです。
以下は、アルバムの感想というよりは、自分がこのアルバムに持つ様々な想いの吐露。

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リリースが発表されたのは、4月の2daysの2日目でした。
あの、「ニューアルバム発売決定」の言葉をどれだけ待ち望んでいたことか。

それはもう、2011年以降のライブのたびに、ひょっとして…とその告知を期待した。
でも、一向にその気配がなかったので、オリジナルアルバムを作るということが
途方もないエネルギーを必要とするのだろう、という想像で、自分を納得させていた。
この4年4ヶ月の間に、DVDのリリースはいくつかあったけれど、
それがトイズからの発売ではなくなったことから、少し「大人の事情」を想像してもいたと思う。

だから、去年の5月に徳間ジャパンから「4半世紀」が発売になった時、
少し状況が変わったと思ってドキドキした。
6月の中野サンプラザで、1年かけて25周年のお祭りをします!という発表があった時、
もしかして、このメモリアルイヤーは、セルフカバーベストに始まり、
オリジナルアルバムに終わるのでは?と。
果たしてそれはほぼその通りで、25周年イヤー残すところ2ヶ月の、
4月のライブで発表となったのでした。

アルバムタイトル「THE SHOW MUST GO ON」が発表になったのが7月。
最初に見たとき、実は、なんだかこのタイトルが、オーケンの、そしてメンバーの
悲壮な覚悟のあらわれのように見えて、少しだけ苦しさを感じてしまった。
今だからあえて言ってしまうと、「これが最後のオリジナルアルバムかもしれない」みたいな覚悟。
この重みを受け止めなければ、というような、変に真面目な心境になった。
しかしその後のライブを通じて、そして実際に発売になったアルバムを聴いて、
そういうふうにこのタイトルを受け止めてしまった自分を恥ずかしく思った。

このアルバムで歌われているのは、ショウを続けてきて、これからも続けていくことの喜びや、
ショウを全力で享受し、エネルギーを打ち返すオーディエンスの姿、
また、それに対してのバンドの心情。
そこにあるのは悲壮感では決してなくて、ただひたすらに真摯で前向きなパワーだった。
そういう、バンドとファンの関係をストレートに歌っている1,6,12が
ちょうど最初・中央・最後(から2番目)に配置されていることで、
タイトルとの整合性がとてもわかりやすく取れているというか、
完成されたコンセプチュアルなアルバムになっていると思う。
(かと言って完全に美しく終わるのではなく、最後の最後に13でひっくり返されるのも含めて、
筋少らしさ」をパッケージングしたようなコンセプトアルバムだと思う)
そして、その合間にある楽曲たちも含めて、全ての曲が、ものすごく強いパワーを持っている。

思えばこの4年4ヶ月の間、いろいろなことがあった。
私の個人的なことを言うと、ちょうど蔦Qツアーで初めてライブに行き、
行ける範囲の筋少のライブにはほぼ全通するようになった。
ファン仲間とはTwitterのタイムライン上だけで語り合っていたのが、
いつしかリアルでライブ前後にわちゃわちゃしたり、
ライブがなくても会って飲みに行ったりするようになった。
たぶんそれもあって、筋少に対する思い入れがどんどん大きくなった。
その気持ちは、ライブやイベントで、全力でメンバーに対して表現してきたつもりでもいる。

そして筋少メンバーは、通常のライブ以外に「筋少拡散波動砲」企画や、
メンバーがゲストの「のほほん学校」、橘高さん主催の「club Dream Castle」といった、
ファンとの距離が近づくイベントをたくさん行うようになった。
おいちゃんと橘高さんはFacebookを始め、ライブやイベントの後には
長い文章でファンへの想いを綴って届けてくれるようになった。

たとえばそういうことを通じて、バンドとファンの関係がより強化されたとメンバーが感じて、
その思いが結実して今回のアルバムに落とし込まれたのだとしたら、
この作品には、この4年4ヶ月の間の我々ファンの思いも込められているのかもしれない。

某誌のインタビューで橘高さんが、「初めて『復活』ということを意識せずに作れた」というような
趣旨の発言をしていた。
個人的には、前作の「蔦Q」の時点でそういうふうに思ったのだけど(こちらでちょっと書いた)、
メンバー的には、少なくとも橘高さんの中では、まだ完全に「復活」から抜け出せていなかったらしい。
4年4ヶ月空いたことが、その間にいろんなことがあったことが、
バンドの状態を次の段階に進めることに一役買っていたのなら、
この4年4ヶ月は大変に、大変に有意義な時間だったのだなと思える。
その期間に立ち会えて、この作品が世に出る一助となれていたのなら、
こんなに誇らしいことはありません。

リリースツアーで聴けなかった7,9,13が、年末リキッドで聴けるといいな。
筋少のすべてを、欲しがり神様は欲しがり続けますよ!

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楽曲個々の感想を全く書いてないっていうね。完全にツイートして満足してる感…
握手会には残念ながら行けなかったのですが、ファンがみんな筋少のことをとても愛していて
筋少も、筋少というバンドとファンのことを大切に思ってくれているという両想い感にあてられました。
本当にありがとう。筋少大好きだ!