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バンブツルテン

観たり読んだり聴いたり行ったり考えたり

『オーケンののほほん日記』『オーケンののほほん日記ソリッド』(大槻ケンヂ)

オーケンデビュー20周年おめでとう!
記念ライブには行けないので著作の感想を書いて祝うことにします。

オーケンののほほん日記 (新潮文庫)オーケンののほほん日記 (新潮文庫)
(1999/05)
大槻 ケンヂ

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私は「踊る赤ちゃん人間」がきっかけで筋少に出会ったという
バリバリの新参ファンなんですが、「大槻ケンヂ」の存在は知ってました。
でも彼のことはなんというか、「本も書くタレント」と認識してました。
だって私が意識的にテレビとか見るようになる頃にはオーケンはすでに
あんまりテレビに出なくなっていて、たまに出るのはバラエティばかりで、
その代わり本屋に行けば「大槻ケンヂ」の名前をやたらに見たものだから。

筋少にはまってからは、筋少や特撮の音源を集めるのと並行して
オーケンの著作を読むようになったんですが、
結果として、現在はオーケンを「詩作に長けたロック歌手」であり、
「読みやすくて笑えるエッセイやなかなか面白い小説を書く作家」であり、
「やたら周りに凄い才能が集まる謎のカリスマ」であると認識していますw
謎のカリスマは面白い経験をたくさんすることになるので、
面白い文章を書くネタもできやすいのだという好循環かな。

で、この『のほほん日記』。
彼のエッセイの中では最も私生活が色濃く反映されてそうな部類なので
(何しろ『日記』だし)ファンじゃないと読むのがつらいかもしれませんが、
逆に筋少ファンにとってはそこここに筋少の影がチラつくところが
たまらない本でありますw
さらに、この本ではオーケンが不安神経症を患って苦しみのた打ち回り
やがてそれを克服していこうとする過程がそりゃあもう赤裸々に書かれていて、
精神的に辛いときに読むと本当に共感するし、励まされるし、
たまにはクスッと笑わせてくれるし、ぼろぼろ涙が出てきます。
蛭子さんの挿絵もシュールでステキ。

オーケンののほほん日記ソリッド (新潮文庫)オーケンののほほん日記ソリッド (新潮文庫)
(2002/06)
大槻 ケンヂ

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こちらはその続編。
精神的には落ち着きを取り戻したものの、だんだん筋少の活動のほうに
暗雲が垂れ込めてきて、ついに活動休止に至る。そんな時期の日記です。
とはいえ序盤ではメンバーの愉快なエピソードも満載。
殺伐としだしてからのバンド生活の裏側も色々書かれていて、
筋少ファンが読むならむしろこの『ソリッド』のほうが面白いかもなあ。

この2冊、文庫版あとがきでオーケンが異常に恥ずかしがってるのも面白い。
あまりにも恥ずかしくてゲラチェックをやらなかったという始末。
それだけ「生オーケン」が丸出しな文章だったんでしょうか。

ところで新潮文庫オーケンの本は現在『リンダリンダラバーソール』以外は
総て絶版(品切れかな)のようです。
私が『ソリッド』を買ったのはタイミング的に
新刊で手に入る最後の時期だったんだなー。