バンブツルテン

観たり読んだり聴いたり行ったり考えたり

活字本のこと

『八本脚の蝶』(二階堂奥歯)

その本に出会ったのは今から15年ほど前でした。 www.poplar.co.jp 黒地に細い金銀の線で描かれた「(おそらく)八本脚の蝶」の絵と、同じく細い線で書かれたタイトルのカバーが印象的な、分厚いハードカバーのその本は、大学生協にずいぶん長いこと平積みに…

「けむりの居場所」(野坂昭如・編)/雑記

けむりの居場所(2006/09)野坂 昭如商品詳細を見る中島らもさんの文章にハマったときに買った本でした。 ハードカバーの単行本を自分で買ったのがたぶん初めてだったので、 何かと印象深いです。「煙草」を題材にした、様々な作家のエッセイを集めたアンソロ…

『天の光はすべて星』(フレドリック・ブラウン/田中融二)

天の光はすべて星 (ハヤカワ文庫 SF フ 1-4)(2008/09/05)フレドリック・ブラウン商品詳細を見るハヤカワ文庫の100冊にのろのろ挑戦中です。 翻訳ものは登場人物名が覚えにくいのでちょっと苦手意識があったのですが、 慣れてきたのがだいぶするする読めるよ…

『ララピポ』(奥田英朗)

ララピポ(2005/09)奥田 英朗商品詳細を見る最近文庫版が出ましたが、自分が持ってるのが単行本なのでこっちで。 2年くらい前に買ったものを今更読みました。奥田さんの作品では完全に伊良部派、ユーモア系派です。 『邪魔』『最悪』も読みましたが、そもそも…

『ラス・マンチャス通信』(平山瑞穂)

ラス・マンチャス通信 (角川文庫 ひ 19-1)(2008/08/25)平山 瑞穂商品詳細を見る角川文庫のブックカバーがもらえるキャンペーンに応募しようと思って 数合わせで買ったものだったりしたのですが (もちろん裏表紙のライナー見て面白そうだなと思って選んだん…

『酒気帯び車椅子』(中島らも)

酒気帯び車椅子 (集英社文庫 な 23-22)(2008/07)中島 らも商品詳細を見る遺作。 「バイオレンス作品」と銘打たれている通り、らもさんの小説としては 暴力描写が激しい、異色な作品でした。テンポがよく読みやすい文章はらもさんらしいけれど、 「『戦う車椅…

『ザ・ビートルズ/リメンバー 親友クラウス・フォアマンが語る本当のビートルズ』(クラウス・フォアマン)

ザ・ビートルズ / リメンバー ―親友クラウス・フォアマンが語る本当のビートルズ (ノーウェア/ザ・ビートルズ決定版シリーズ)(2007/09/04)クラウス・フォアマン商品詳細を見るずっと読みたかったのです。やっと読めた。 有名なエピソードをビートルズに一番…

『ろまん燈籠』(太宰治)

ろまん燈籠(1983/02)太宰 治商品詳細を見る中学に入ってから活字の本をめっきり読まなくなり 瞬く間にマンガおたく少女になっていた私が、 再び活字を読むようになったきっかけは筒井康隆と太宰治でした。「青春の麻疹」とか言われて、好きだということを公…

『大槻ケンヂ20年間わりと全作品』(大槻ケンヂ)

大槻ケンヂ20年間わりと全作品(2008/06)大槻 ケンヂ商品詳細を見るうーん。 正直あんまり読みたくなかったかもしれない。エッセイに書かれてることの全てが事実じゃないことぐらいは 読者が認識してなきゃいけないことだと思うし、 例えば私だって『のほほん…

『オーケンののほほん日記』『オーケンののほほん日記ソリッド』(大槻ケンヂ)

オーケンデビュー20周年おめでとう! 記念ライブには行けないので著作の感想を書いて祝うことにします。オーケンののほほん日記 (新潮文庫)(1999/05)大槻 ケンヂ商品詳細を見る私は「踊る赤ちゃん人間」がきっかけで筋少に出会ったという バリバリの新参ファ…

『アマニタ・パンセリナ』(中島らも)

アマニタ・パンセリナ (集英社文庫)(1999/03)中島 らも商品詳細を見るいくら「ダメ、ゼッタイ」「人間やめますか」と脅されて育っても、 クスリに一片の興味も持ったことがない人というのは 滅多にいないんでないかと私は思っております。 たしかにそれが人…

『ロッキン・ホース・バレリーナ』(大槻ケンヂ)

ロッキン・ホース・バレリーナ (角川文庫 お 18-15)(2007/09/25)大槻 ケンヂ商品詳細を見る「18歳で夏でバカ!忘れることなど一生できない最高の旅」 この帯のコピーに全てが集約されていると思います。とても暑苦しくて酸っぱい青春小説。 「グミチョコを超…