バンブツルテン

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2014年を振り返る【ライブ編】

瞬く間に2014年が終わる。今年もまずはライブ参戦記録から。
気付いたらこのカテゴリ更新するのがきっかり1年ぶりだよ。

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1/18(土)人間椅子「バンド生活二十五年〜猟奇の果〜」@SHIBUYA TSUTAYA O-EAST
1/25(土)特撮「シネマタイズ」発売記念インストアイベント@TOWER RECORDS 渋谷店

2/1(土)筋肉少女帯/特撮@赤坂BLITZ
2/9(日)特撮「世界中のロックバンドが今夜も…ツアー! 冬も…」@大阪umeda AKASO
2/11(火)特撮「世界中のロックバンドが今夜も…ツアー! 冬も…」@名古屋CLUB UPSET
2/15(土)特撮「世界中のロックバンドが今夜も…ツアー! 冬も…」@恵比寿LIQUID ROOM
2/22(土)女王蜂「白熱戦」@SHIBUYA-AX
2/26(水)Voo Doo Hawaians/扇愛奈とFoo-Shah-Zoo「真冬だよ!フーシャーショーvol.3」@下北沢CLUB251

3/5(水)大槻ケンヂオーケンのほほん学校番外編スペシャ
     中二病の神ドロシー総決起集会!! 筋少ライブがもうじきだナイト!」@新宿LOFT PLUS ONE
3/10(月)すかんちROLLY 50th Tour Final!〜OPERAからダブルダブルチョコレートまで〜」@SHIBUYA-AX
3/16(日)スキップカウズ/ザ・キャプテンズ/扇愛奈とFoo-Sha-Zoo「花見だよ!フーシャーショーvol.4」@下北沢CLUB251
3/29(土)筋肉少女帯「作曲者別二夜PART2 第1夜 橘高文彦+本城聡章+三柴理作曲ナンバー演奏!!」
3/30(日)筋肉少女帯「作曲者別二夜PART2 第2夜 内田雄一郎+大槻ケンヂ+筋少作曲ナンバー演奏!!」
      @恵比寿LIQUID ROOM

4/12(土)筋肉少女帯筋少2枚組ダブルジャケット1枚目 レア過ぎ盤、、、鉄道少年の飼い犬はペテン他」
4/13(日)筋肉少女帯筋少2枚組ダブルジャケット2枚目 ロッキンショウジャパンフェス014ライブ盤」
      @SHIBUYA TSUTAYA O-EAST
4/22(火)特撮「世界中のロックバンドが今夜も…春も!」@新宿LOFT
4/29(火)杉本恭一/水戸華之介&3-10chain@下北沢CLUB251

5/2(金)大槻ケンヂオーケンのほほん学校」@新宿LOFT PLUS ONE

6/7(金)水戸華之介「不死鳥11」@SHIBUYA O-WEST
6/15(日)大槻ケンヂ&20th BANDほか「竹山ロックンロールフェス」@赤坂BLITZ
6/17(火)大槻ケンヂ/谷山浩子/ROLLY「東京うたの日コンサート番外編」@SHIBUYA Mt.RAINIER HALL
6/26(木)筋肉少女帯「KST26 since 1988」@梅田CLUB QUATTRO
6/28(土)筋肉少女帯「KST26 since 1988」@日本青年館

7/5(土)扇愛奈とFoo-Shah-Zoo「絶景だよ!フーシャーショースペシャル」@下北沢CLUB251
7/7(月)大森靖子/川本真琴「乙女の事情」@新宿LOFT
7/12(土)扇愛奈とFoo-Shah-Zoo/Yum!Yum!Orange「絶景だよ!フーシャーショーツアー」@名古屋ell.SIZE
7/19(土)MAGUMI & THE BREATHLESS/水戸華之介&3-10chain「P-ROCK STARの祭典」@仙台PARK SQUARE
7/21(月)人間椅子/大槻ケンヂ&NARASAKIほか「AOMORI ROCK FESTIVAL '14 夏の魔物」@夜越山スキー
7/25(金)BOZE STYLE/華吹雪@下北沢CLUB Que

8/10(日)特撮「世界中のロックバンドが今夜も…真夏も!」@恵比寿LIQUID ROOM
8/22(金)TOMOVSKY/水戸華之介&3-10chain@下北沢CLUB Que
8/23(土)wash?/水戸華之介&3-10chain@下北沢CLUB Que
8/30(土)人間椅子「無頼豊饒」@熊本Be-9
8/31(日)人間椅子「無頼豊饒」@福岡drum be-1

9/5(金)橘高文彦/本城聡章「club DREAM CASTLE」@名古屋Lily Banquet
9/6(土)橘高文彦/本城聡章「club DREAM CASTLE」@心斎橋Percasso
9/7(日)筋肉少女帯/人間椅子ほか「OTODAMA '14」@泉大津フェニックス
9/13(土)筋肉少女帯/岡村靖幸ほか「氣志團万博'14」@袖ヶ浦海浜公園
9/15(月)橘高文彦/本城聡章「club DREAM CASTLE」@渋谷Casa Asetion
9/15(月)NESS/大槻ケンヂ「NESS vs オーケンのフォークNESS村」@高円寺HIGH
9/20(土)人間椅子「無頼豊饒」@恵比寿LIQUID ROOM
9/23(火)筋肉少女帯/ROLLY & Glimrockersほか「鬱フェス」@SHIBUYA TSUTAYA O-EAST
9/27(土)自殺チンパンジー/GalapagoS/扇愛奈とFoo-Shah-Zoo「五十路だよ!フーシャーショー」@下北沢CLUB251

10/4(土)水戸華之介「ウタノコリ〜そろりそろりと急いでまいる〜」@横浜CLUB SENSATION
10/5(日)電車/PUMP & Glimrockers「小畑ポンプ生誕50周年記念興行」@渋谷Star Lounge
10/12(日)筋肉少女帯「THE SHOW MUST GO ON」@赤坂BLITZ
10/18(土)大槻ケンヂ名曲喫茶オーケン〜第三夜 筋肉少女帯関連曲ナイト」@阿佐ヶ谷LOFT-A
10/25(土)水戸華之介「ウタノコリ〜そろりそろりと急いでまいる〜」@新大久保R'sアートコート

11/1(土)筋肉少女帯「THE SHOW MUST GO ON」@大阪BIGCAT
11/2(日)大槻ケンヂ「スーパーのほほん学校!」@座・高円寺
11/8(土)筋肉少女帯「THE SHOW MUST GO ON」@名古屋CLUB QUATTRO
11/15(土)筋肉少女帯「THE SHOW MUST GO ON」@新宿ReNY
11/16(日)筋肉少女帯「THE SHOW MUST GO ON」@新宿ReNY
11/23(日)ザ・キャプテンズ/THE NEATBEATS「失神十番勝負 其の一」@代々木Zher-the-Zoo
11/30(日)扇愛奈とFoo-Shah-Zoo/ゾンビロリータ「ゾンビvs魔王だよ!フーシャーショー」@三軒茶屋HEAVEN'S DOOR

12/7(日)SUZY CREAM CHEESE「小川文明追悼ライブ」@高円寺Show Boat
12/13(土)MAGUMI & THE BREATHLESS/水戸華之介&3-10chain「P-ROCKだよ!全員集合」@下北沢CLUB251
12/20(土)初期有頂天セッションほか「ケラリーノ・サンドロヴィッチ・ミューヂック・アワー」@新宿LOFT
12/23(火)筋肉少女帯@恵比寿LIQUID ROOM
12/27(土)電車「そうだ、電車行こう」@吉祥寺STAR PINE'S CAFE
12/29(月)華吹雪ほか「K.O.G.A. COVER NIGHT」@下北沢CLUB Que

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計61本。
なお、昨年はロフトプラスワンで年越しだったので厳密には62本かもしれない。
1月に身内に不幸があり、筋少ベビメタちゃんに急遽行けなくなったのが残念でした。
以下、特に印象深かったものについてささっと。

■2/22(土)女王蜂「白熱戦」@SHIBUYA-AX
1年前に、同じドレスコード「白」を設けたライブ「白兵戦」をもって活動休止に入っていた女王蜂が帰ってきた。
考え抜いて、バンドはやっぱり女王蜂だと結論付けたという彼女たちのパフォーマンスは、
個人的にはギギちゃんが抜けたすぐ後くらいの熱量を取り戻していたように見えたな。
アヴちゃんの憑き物が落ちたような晴れやかな笑顔が頼もしく、やしちゃんの照れ臭そうな表情がかわいかった。
もっと観に行きたいんだけど、東京では土日にライブをやってくれないので、
結局今年はこの1回しか行けなかったなあ。

■3/5(水)大槻ケンヂオーケンのほほん学校番外編スペシャ
 中二病の神ドロシー総決起集会!! 筋少ライブがもうじきだナイト!」@新宿LOFT PLUS ONE

メンバーをゲストに迎えてののほほん学校!
これはもう、伝説の「ブルドッグ」に尽きるでしょう。
筋少25周年イヤー後半戦へ向けての強力な起爆剤となりました。

■3/10(月)すかんちROLLY 50th Tour Final!〜OPERAからダブルダブルチョコレートまで〜」@SHIBUYA-AX
最後のSHIBUYA-AX。2010年の筋少怒髪天以来、年に数回は足を運んでいたライブハウスでした。
先行で3回外れた末に一般で運よく取れた「1階ツバかぶり席」なるプレミアムな席で観賞。
さらにラッキーなことに上手側のドクター前の席で、しかも数メートル右にはShima-changがいらっしゃいました。
ライブ自体は、せっかくの後期アルバム縛りなのに結局マジックポーションで締めだったり、
個人的に聴きたかった曲があまり聴けなかったりもして、だから、次への期待で終わったコンサートでした。
まさか、文明さんがいるすかんちを観るのが、この日が最後になるなんて思いもしなかった。
文明さんはこの日もちょっとしんどそうに見えて心配ではあったんだけど、ソロがとってもとってもかっこよかったので、
次こそは一人文明行ってみようかなーって思っていたんですよ。

■3/16(日)スキップカウズ/ザ・キャプテンズ/扇愛奈とFoo-Sha-Zoo「花見だよ!フーシャーショーvol.4」@下北沢CLUB251
念願のキャプテンズとのファーストコンタクトでした!
傷様のキャラが8割みたいなイメージを勝手に持っていたけどとんでもなかった。
クオリティの高い、リスペクトに富んだ60年代風サウンドと、
コンセプトに忠実でエンタテインメント感あふれるパフォーマンス、素晴らしかった!

■4/13(日)筋肉少女帯筋少2枚組ダブルジャケット2枚目 ロッキンショウジャパンフェス014ライブ盤」
      @SHIBUYA TSUTAYA O-EAST

今年の春筋少は企画内容自体、全日程とても思い出深いものとなったけど、特筆すべきはやはりこの最終日。
今の筋少と太田さんの共演が、「中2病の神ドロシー」というこの1年間ずっと演奏されてきた特別な曲で果たされ、
同時に4年4ヶ月ぶりの新譜発売が発表になったこのライブは、筋少の歴史に太字で記される一夜となりました。

■6/15(日)大槻ケンヂ&20th BANDほか「竹山ロックンロールフェス」@赤坂BLITZ
竜ちゃんこと高橋竜さんをとても久しぶりに拝見できたライブだったのです。
始まる前はいろいろ不安だったけど蓋を開けたら最初から最後まで楽しいイベントだった。
ブレイク寸前の日本エレキテル連合をここで観たりもしていた。
まさかこんな売れ方をするコンビになるとはなあ…

■6/26(木)筋肉少女帯「KST26 since 1988」@梅田CLUB QUATTRO
この日の朝。大阪に向かう新幹線の中で、小川文明さんの訃報に接しました。
ぼろぼろ泣きながらぷらっとこだまに揺られ、ライブ中にも「Guru」を聴きながら泣いてしまったり。
でも、この日ライブが、それも筋少のライブがあったことで、勝手に一緒に考える場を与えてもらったような気がして、
なんだか少し楽になりました。
終演SEで使われていた「おもちゃやめぐり」。音源に、文明さんが参加されています。

■8/22(金)TOMOVSKY/水戸華之介&3-10chain@下北沢CLUB Que
■8/23(土)wash?/水戸華之介&3-10chain@下北沢CLUB Que

3-10chain、真夏の2days!
初日は初めてのトモフスキーにすっかり魅了されました。
かわいくてやさしい。音源集め始めちゃった。
2日目は、水戸さんもブログに書いていたけど、とにかく、なぜか、3-10のライブがすごく良かった。
セトリの妙だったのかなーとも思うけど、一番熱い水戸さんを見た気がする。

■8/30(土)人間椅子「無頼豊饒」@熊本Be-9
■8/31(日)人間椅子「無頼豊饒」@福岡drum be-1

念願の九州遠征が叶った!朝一の飛行機で行って最終の飛行機で帰る弾丸ツアーでしたが
SL乗って馬刺し食って熊本城見に行けたので満足です。ライブっていうかむしろ観光を満喫した。

■9/5(金)橘高文彦/本城聡章「club DREAM CASTLE」@名古屋Lily Banquet
■9/6(土)橘高文彦/本城聡章「club DREAM CASTLE」@心斎橋Percasso
■9/7(日)筋肉少女帯/人間椅子ほか「OTODAMA '14」@泉大津フェニックス
■9/13(土)筋肉少女帯/岡村靖幸ほか「氣志團万博'14」@袖ヶ浦海浜公園
■9/15(月)橘高文彦/本城聡章「club DREAM CASTLE」@渋谷Casa Asetion
■9/15(月)NESS/大槻ケンヂ「NESS vs オーケンのフォークNESS村」@高円寺HIGH
■9/23(火)筋肉少女帯/ROLLY & Glim Rockersほか「鬱フェス」@SHIBUYA TSUTAYA O-EAST
■9/27(土)自殺チンパンジー/GalapagoS/扇愛奈とFoo-Shah-Zoo「五十路だよ!フーシャーショー」@下北沢CLUB251

怒涛の3日に1度ペースでライブに行っていた9月は、もはや全部ひっくるめて大変思い出深い1ヶ月でした。
ただでさえフェスが集中するのに加えて、おいちゃん生誕50周年月間!
皆勤した自分を誉めてあげたい、でもそれ以上にもちろん、このハードスケジュールをこなして
われわれファンと過ごす時間を大事にしてくれたおいちゃんと、バンドのみなさんに感謝です。
何よりも夢のお城の城主こと橘高さんによる、愛に溢れたお祝い企画!
ガチの結婚パーティーとかやる会場でのトークあり映像あり歌ありの超超超スペシャルな3日間。
本当に楽しくて、たくさん笑って、感動して、こんな素敵な方のいるバンドを好きになれて
幸せだなあと心から思いました。このあたりから、橘高さんに対する敬意が一層深まった。

■10/12(日)筋肉少女帯「THE SHOW MUST GO ON」@赤坂BLITZ
■11/1(土)筋肉少女帯「THE SHOW MUST GO ON」@大阪BIGCAT
■11/8(土)筋肉少女帯「THE SHOW MUST GO ON」@名古屋CLUB QUATTRO
■11/15(土)・16(日)筋肉少女帯「THE SHOW MUST GO ON」@新宿ReNY

そしてついに、4年4ヶ月ぶりの新譜を引っ提げてのツアー。
仕事がものすごく立て込んでいた時期で、新幹線の中でもコメダでも宿でも作業してたりして
大変ではあったけど、全通して本当に良かった!忘れえぬ旅の思い出ができました。
毎回ライブ前後にお仲間さんとワイワイさせてもらって、筋少愛をみんなで共有できたのも嬉しかった。
ライブに行き始めた頃は、自分にこんな日が来るなんて思えなかったよ。

■12/7(日)SUZY CREAM CHEESE「小川文明追悼ライブ」@高円寺Show Boat
いわゆる「追悼ライブ」ってやつに、初めて行きました。
SUZY CREAM CHEESEは、すかんちの文明さんと特撮の竜ちゃんのキーボードトリオ!ということで
ずっと興味があって、一昨年の筋少すかんち対バンとのきにCDを買って以来、
いつかライブで見られるといいなあと思っていた。
まさかね、メンバーの追悼ライブが初ライブになるなんてね。
お酒好きだった文明さんへの献杯や写真を見ながらのゆるゆるトーク、
所縁のゲストを交えての演奏、昔のライブ映像観賞、
そして文明さんの音源に合わせてのふたりの演奏と盛りだくさん。
楽しかったけど、どうしても泣けてしまったよ。一度でいいから、3人そろった演奏を生で聴きたかったです。

■12/23(火)筋肉少女帯@恵比寿LIQUID ROOM
これはもう完全に個人的な話ですけど、このたび転職により、
この年末恒例ライブに初めてまともに参戦できたことがとてもとても嬉しく。
お祭り感満載の賑々しいセットリストがとても良かったなあ!

■12/27(土)電車「そうだ、電車行こう」@吉祥寺STAR PINE'S CAFE
「電車セッション」とか「ベラポンプアワー」と銘打って、電車の曲をやるライブというのは何回かあったわけですが
バンドとしての「電車」はあれとはやっぱり別物だな、ということを改めて実感。
サトケンさんのベースの存在感はとんでもなかった!
電車はオーケン周りイチ大人で、一番マニアックなことやってるバンドですね。
レパートリーに今回初めて加わった小坂忠さんの「ほうろう」という曲もとても良かったなー。

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「印象に残ったもの」が多すぎますね。
でも本当に、たくさんライブ行ったら1本1本の印象が薄くなるかと言ったら全くそんなことはなくて、
今年は行った分だけ濃厚な思い出が増えた1年だった。
特に筋少のライブは、自分にとって趣味にとどまらない、一番大事にしたい空間であることを再認識。
幸せでした。来年も幸せな1年であるといいな。

「THE SHOW MUST GO ON」(筋肉少女帯)

THE SHOW MUST GO ON【初回生産限定盤】THE SHOW MUST GO ON【初回生産限定盤】
(2014/10/08)
筋肉少女帯

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1.オーディエンス・イズ・ゴッド
2.労働讃歌
3.ゾロ目
4.霊媒少女キャリー
5.ムツオさん
6.みんなの歌
7.月に一度の天使(前編)
8.愛の讃歌
9.月に一度の天使(後編)
10.恋の蜜蜂飛行
11.吉原炎上
12.気もそぞろ
13.ニルヴァナ

発売から1ヶ月半が経過し、レコ発ツアーも大団円を迎えた後にノコノコと更新。
待望の、なんて言葉では到底この気持ちを表現しきれない。
4年4ヶ月ぶりの筋少のオリジナルアルバムです。
以下は、アルバムの感想というよりは、自分がこのアルバムに持つ様々な想いの吐露。

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リリースが発表されたのは、4月の2daysの2日目でした。
あの、「ニューアルバム発売決定」の言葉をどれだけ待ち望んでいたことか。

それはもう、2011年以降のライブのたびに、ひょっとして…とその告知を期待した。
でも、一向にその気配がなかったので、オリジナルアルバムを作るということが
途方もないエネルギーを必要とするのだろう、という想像で、自分を納得させていた。
この4年4ヶ月の間に、DVDのリリースはいくつかあったけれど、
それがトイズからの発売ではなくなったことから、少し「大人の事情」を想像してもいたと思う。

だから、去年の5月に徳間ジャパンから「4半世紀」が発売になった時、
少し状況が変わったと思ってドキドキした。
6月の中野サンプラザで、1年かけて25周年のお祭りをします!という発表があった時、
もしかして、このメモリアルイヤーは、セルフカバーベストに始まり、
オリジナルアルバムに終わるのでは?と。
果たしてそれはほぼその通りで、25周年イヤー残すところ2ヶ月の、
4月のライブで発表となったのでした。

アルバムタイトル「THE SHOW MUST GO ON」が発表になったのが7月。
最初に見たとき、実は、なんだかこのタイトルが、オーケンの、そしてメンバーの
悲壮な覚悟のあらわれのように見えて、少しだけ苦しさを感じてしまった。
今だからあえて言ってしまうと、「これが最後のオリジナルアルバムかもしれない」みたいな覚悟。
この重みを受け止めなければ、というような、変に真面目な心境になった。
しかしその後のライブを通じて、そして実際に発売になったアルバムを聴いて、
そういうふうにこのタイトルを受け止めてしまった自分を恥ずかしく思った。

このアルバムで歌われているのは、ショウを続けてきて、これからも続けていくことの喜びや、
ショウを全力で享受し、エネルギーを打ち返すオーディエンスの姿、
また、それに対してのバンドの心情。
そこにあるのは悲壮感では決してなくて、ただひたすらに真摯で前向きなパワーだった。
そういう、バンドとファンの関係をストレートに歌っている1,6,12が
ちょうど最初・中央・最後(から2番目)に配置されていることで、
タイトルとの整合性がとてもわかりやすく取れているというか、
完成されたコンセプチュアルなアルバムになっていると思う。
(かと言って完全に美しく終わるのではなく、最後の最後に13でひっくり返されるのも含めて、
筋少らしさ」をパッケージングしたようなコンセプトアルバムだと思う)
そして、その合間にある楽曲たちも含めて、全ての曲が、ものすごく強いパワーを持っている。

思えばこの4年4ヶ月の間、いろいろなことがあった。
私の個人的なことを言うと、ちょうど蔦Qツアーで初めてライブに行き、
行ける範囲の筋少のライブにはほぼ全通するようになった。
ファン仲間とはTwitterのタイムライン上だけで語り合っていたのが、
いつしかリアルでライブ前後にわちゃわちゃしたり、
ライブがなくても会って飲みに行ったりするようになった。
たぶんそれもあって、筋少に対する思い入れがどんどん大きくなった。
その気持ちは、ライブやイベントで、全力でメンバーに対して表現してきたつもりでもいる。

そして筋少メンバーは、通常のライブ以外に「筋少拡散波動砲」企画や、
メンバーがゲストの「のほほん学校」、橘高さん主催の「club Dream Castle」といった、
ファンとの距離が近づくイベントをたくさん行うようになった。
おいちゃんと橘高さんはFacebookを始め、ライブやイベントの後には
長い文章でファンへの想いを綴って届けてくれるようになった。

たとえばそういうことを通じて、バンドとファンの関係がより強化されたとメンバーが感じて、
その思いが結実して今回のアルバムに落とし込まれたのだとしたら、
この作品には、この4年4ヶ月の間の我々ファンの思いも込められているのかもしれない。

某誌のインタビューで橘高さんが、「初めて『復活』ということを意識せずに作れた」というような
趣旨の発言をしていた。
個人的には、前作の「蔦Q」の時点でそういうふうに思ったのだけど(こちらでちょっと書いた)、
メンバー的には、少なくとも橘高さんの中では、まだ完全に「復活」から抜け出せていなかったらしい。
4年4ヶ月空いたことが、その間にいろんなことがあったことが、
バンドの状態を次の段階に進めることに一役買っていたのなら、
この4年4ヶ月は大変に、大変に有意義な時間だったのだなと思える。
その期間に立ち会えて、この作品が世に出る一助となれていたのなら、
こんなに誇らしいことはありません。

リリースツアーで聴けなかった7,9,13が、年末リキッドで聴けるといいな。
筋少のすべてを、欲しがり神様は欲しがり続けますよ!

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楽曲個々の感想を全く書いてないっていうね。完全にツイートして満足してる感…
握手会には残念ながら行けなかったのですが、ファンがみんな筋少のことをとても愛していて
筋少も、筋少というバンドとファンのことを大切に思ってくれているという両想い感にあてられました。
本当にありがとう。筋少大好きだ!

2014年上半期面白かったマンガまとめ

新職場に来てから3週間が経過します。
おつかいと単純作業から少しずつ勉強の日々。


もはや7月も下旬ですが…
上半期終わりということで、6月までの間に読んだマンガのピックアップでも。

田畑由秋,大熊ゆうご 『ヤングブラック・ジャック』(秋田書店 既刊6巻)

ヤングブラック・ジャック 1 (ヤングチャンピオンコミックス)ヤングブラック・ジャック 1 (ヤングチャンピオンコミックス)
(2012/05/18)
田畑 由秋、大熊 ゆうご 他

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昨年あたりから話題になってるなあとは思っていたんですがなかなか手に取る勇気がなく。
思い切って読んでみたらとても面白いです。
手塚オールスターを贅沢に使って、ブラック・ジャックがああいうキャラクターに成長した過程を
丁寧に想像して描写している。
秋田書店のドル箱BJを使った数々の企画には首をかしげたくなるものもいくつかありましたが、
この作品は、原作の世界観と手塚キャラクターたちへの愛情とリスペクトを十分に持った上で、
今の時代に合ったマンガへの換骨奪胎を試みていて、好感が持てる。
あと黒男さんはじめとする主要キャラたちの色気が凄まじくて、その方面の盛り上がりにも寄与しそう(笑)。
時系列があっちこっちに飛ぶのが少しわかりづらいかな。それも『火の鳥』みたいで面白いけども。

■谷 和野 『いちばんいいスカート』(小学館 全1巻)

いちばんいいスカート (フラワーコミックスアルファ)いちばんいいスカート (フラワーコミックスアルファ)
(2014/03/10)
谷 和野

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表紙とタイトルとためしよみの表題作に惹かれて購入。
親しみやすいかわいいお話にとどまっている表題作に続いて、どんどん不思議で深遠な
(でもあくまで平易でちょっとユーモラスな)世界が登場してくるのが面白い。
24年組大島弓子?)っぽさもほんのり感じつつ、でもとてもフラットな、
あまり体温を感じさせない作風はとても今っぽいとも思う。
この人は追いかけたいなー。

■朝田ねむい 『兄の忠告』 (プランタン出版 全1巻)

兄の忠告 (Canna Comics)兄の忠告 (Canna Comics)
(2014/01/27)
朝田 ねむい

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Twitterでフォローしている方がすすめているのを見て。
これ、BLコーナーだけに置かれるのは本当にもったいないし、
帯の「こんなBL見たことない!」というコピーもどうなん…という気がする。
系統としては石川雅之さん、石黒正数さんとかと近いエリアに分類できそうな、
奇妙でちょっとキュンとする短編集だった。
ひどい(褒め言葉)ペンネームも含めて飄々とした雰囲気が好き。
最後の一編以外はBL未満なので多くのマンガ好きに読まれてほしいと思います。
どうでもいいけど、プランタン出版って聞いたことないなと思ったら母体はフランス書院なのね。

■あきやまひでき 『かびんのつま』 (小学館 既刊1巻)

かびんのつま 1 (ビッグコミックススペシャル)かびんのつま 1 (ビッグコミックススペシャル)
(2014/04/30)
あきやま ひでき

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化学物質過敏症」なる病気に悩まされる奥さんと自分の生活を綴った自伝、エッセイ的作品。
回想の形で語られているのが気になる…8月に2巻発売。

武富健治 『惨殺半島赤目村』 (泰文堂 全2巻)

惨殺半島赤目村(1) (アース・スターコミックス)惨殺半島赤目村(1) (アース・スターコミックス)
(2013/02/12)
武富健治

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目を背けたくなる、B級感溢れる伝奇でスプラッタでホラーでパニックなサスペンスに仕上がりました。
武富さんの作風が一番活きる方向性の一つな気がする。素晴らしい。
鈴木先生が友情出演しています。

■清家雪子 『月に吠えらんねえ』 (講談社 既刊1巻)

月に吠えらんねえ(1) (アフタヌーンKC)月に吠えらんねえ(1) (アフタヌーンKC)
(2014/04/23)
清家 雪子

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萩原朔太郎はわりと現代のおたくたちに愛好されている詩人のイメージがあったので、
こういう題材として取り上げられることに意外性はないし、
そういう目線でも充分に楽しめるつくりになっているけれど、周辺の人物も含めて、
それぞれのキャラクターへの落とし込み方はイマジネーションに富んでいて面白い。
いろんな層から注目されそうな作品。

■宮崎夏次系 『夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない』 (講談社 全1巻)

夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない (モーニングKC)夢から覚めたあの子とはきっと上手く喋れない (モーニングKC)
(2014/05/23)
宮崎 夏次系

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この人はやっぱり天才だと思う。成長する天才。
現時点で単行本になっている3冊の中で、今作が一番好き。
静謐なようで暴力的なほどに激しく読み手の感性を揺さぶってくるこの人の作品は、
すごく変な表現だけど、極彩色の音楽のようなマンガだと思う。
あと、第一話の擬音とその描き文字の存在感がすごい。プロペラさんのケータイが鳴るシーンにゾクッとした。

職を転じる

久々に身辺に大きなできごとがあったのでこのカテゴリを更新。

来月いっぱいで現在勤めている会社を辞め、別業界に転職することになりました。
なりましたというか、しました。

決意したきっかけはまあ会社の人の一言だったりはしたのですが、
何よりも大きな理由は、口幅ったいようですが、夢ができたことです。
その夢に向かうためのスタートラインに立とうと思ったら、29歳はギリギリの年齢であると判断しました。
ネガティブな要素ももちろんゼロではないですが(大抵の転職者はそうだろう)、
そういう意味では、とても前向きな転職です。
今の会社、お世話になった先輩、慕ってくれた後輩にはとても感謝しているし、
何よりも自分の人格に大きな影響を与えてくれた上司のことは、一生尊敬し続けます。

誰にでもフラットな態度で接し、時には厳しいことも言うけれど決して見捨てはせず、
仕事とプライベートをどちらも等しく大切にしているバランス感覚も絶妙で、
とはいえ完璧ないわゆる「デキる」タイプではなく、失敗もするし、愚痴も言う。
けれど、そのしなやかな人間性に心から憧れたし、彼の下で働いてきた3年半、
「こういう人間になりたい」「この人のために頑張りたい」と強く思ってきました。

転職を決めた今も、この人と一緒に働けなくなることだけが涙が出るほどに未練ですが、
いつか笑顔で夢をかなえた(ないしは、夢に近づいた)報告ができたらいいなと思います。

湿っぽい内容だけでも何なので。
今回の私の転職に大きな影響を与えた本を3冊挙げておきます。

・『雨宮鬱子の証券会社で働いたらひどい目にあった』(雨宮鬱子/宙出版

雨宮鬱子の証券会社で働いたらひどい目にあった (Next comics)雨宮鬱子の証券会社で働いたらひどい目にあった (Next comics)
(2013/10/26)
雨宮鬱子

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この本が、「転職しようかな」を「転職しよう」に変えさせた1冊な気がする。
著者は表題の通り証券会社で働いて鬱を発症し、好きな絵を仕事にすることを志し、
地道にWebマンガを描き続け、実際に実録マンガ本の出版までこぎつけている。
もちろん深い理解のある旦那さんの存在は大きいでしょうが、その意志の強さは素直に称賛したいなと思います。
「自分に何も無いと思い込むことは怖い 心の病魔にのぞかれてしまう」というモノローグが一番響いた。
ぼろぼろ泣いてしまった。

・『はじめての転職100問100答』(梅田幸子/アスカビジネス)

はじめての転職100問100答 (アスカビジネス)はじめての転職100問100答 (アスカビジネス)
(2009/06/23)
梅田 幸子

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で、「転職しよう」と思って本屋でとりあえず手に取ってみた本がこれでした。
本当にわかりやすいというか、卑近なというか、ぼんやり転職しようかなーと思った人間が考える疑問に
丁寧に触れられていて、目を通してみてよかった。

・『あなたの天職がわかる最強の自己分析』(梅田幸子/中経出版

あなたの天職がわかる 最強の自己分析あなたの天職がわかる 最強の自己分析
(2009/01/21)
梅田 幸子

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で、前掲書の中で触れられていた同著者の自己分析本に手を伸ばしました。
(ちなみに私はKinoppyから出ている電子版を使いました。ビジネス書・実用書には特に電書は有用だなー)
自己分析って、新卒で就職活動をしていたときは全然ピンと来なかったし、何ならバカにしていたけど、
今回はとても意味があるように思えたし、実際丁寧にこの本のワークをこなした結果、
2社受けて1社通って1社は最終で辞退、というあっけにとられるほどスムーズな転職活動になりました。
でも、改めてちゃんとやってみたら尚更、自己分析って一度働いてみてからじゃないと
あまり意味がない気がしたなあ。私の想像力が貧困なのかもしれないけど、
自分の働く姿をイメージしながら自分を分析するのは学生には難しいと思う。

そんな最近でした。
この転職が成功かどうかは働き出してみないと何とも言えないとは思いますが、
自分の中に芯のようなものができた自覚はあるので、きっと、たぶん、頑張ります。

2014年1-3月映画感想まとめ

またずいぶん放置してしまった。PCが不調です。
思うところあってブログをちょっとちゃんとしたいので、買い替えてブログも引っ越そうかなあとぼんやり。

きっと、うまくいく」以降、すっかり映画にハマりまして、週1以上のペースで映画館に足を運んでいます。
この3ヶ月に観た作品の感想をざざっと。

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きっと、うまくいく 3 IDIOTS

こちらを参照。

鑑定士と顔のない依頼人 THE BEST OFFER (2014/1/14)

邦題に惹かれて行ってみました。
ぶっちゃけ、話が消化しきれずいろいろ解説を見てしまったのですが
すごく脳みそを使った映画だったなー。観た後の疲労感がすごかった。
不安を煽る映像は好きだなと思いました。

かぐや姫の物語 (2014/1/15)

観た劇場がいまいちな環境だったのですが、そんなの気にならないくらい良かった。
もはやどうやって作画したのか想像すらできない、筆のようなタッチとなめらかな動きに唖然。
予備知識ゼロで観たので、思いのほかストレートな竹取物語でちょっと驚いたけど、
捻りがないだけ安心して没頭できた感じ。迎えが来るシーンの演出で無性に涙が出て参った。

◆オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主 ODD THOMAS (2014/1/16)

新宿バルト9で1週間限定公開!
評判が良いのでふらりと観に行ってみました。
主人公ふたりの”超能力者の男と一般人の女が共闘”という関係性や、
笑えるグロテスクさにネウロに近いものを感じた。
ポンポンと軽快に進むストーリーと最後の最後での種明かし、魅力的なキャラクターたち。
娯楽性に溢れた楽しい映画でした。続編を期待!

キック・アス KICK ASS (2014/1/19)

続編公開が間近に迫り、評判は聞いていながら未鑑賞だったこちらも
レンタルで見ようかなーと思っていた矢先、
シネマイクスピアリで上映されるということで行ってきました。
感想としては、期待しすぎてしまったかな?という感じ。
クロエちゃんの可愛さが正義なのはよくわかった。

ヌイグルマーZ (2014/1/25)

オーケン原作!特撮が主題歌と挿入歌を担当!
舞台挨拶付きの初日に観てきました。
バカでゾンビでアクションでカワイイ映画として個人的には面白く観賞。
井口監督の作品好みかも?と思った。
オーケンが、「原作とは全然違う、けど面白い」と繰り返していたのがよくわかる。
まったく別種の魅力を持ったひとつの作品として完成していた。
小説「縫製人間ヌイグルマー」の映画化だと思って観に行ってしまった人は脱力したのでは。

◆愛しのフリーダ GOOD OL' FREDA (2014/1/29)

ビートルズの秘書をしていたフリーダさんのインタビューをメインにしたドキュメンタリー。
これは、リヴァプール行ってから観られて良かったな。
知らない、知る由もない、メンバーたちのエピソードを少しずつ語るフリーダさんは、
キュートで愛すべき頑固者な印象ですてきだ。
フリーダさんが今になって語ろうと思った理由がとっても個人的なもので、
でもジョンのエピソードと重なるものがあるなあと思って、
人の生き方や考えってそれがきっかけで変わるものなんだなー。

オンリー・ゴッド ONLY GOD FORGIVES (2014/1/29)

TL上の前評判で気になって鑑賞。
怖!痛!誰!? ??????という感じだったけど、映像のトランス感はすごかった。

◆ラッシュ/プライドと友情 RUSH (2014/2/2)

ニキ・ラウダって聞いたことあるな?と思って、
ジョージが「Faster」の題材にした人じゃなかったっけ?と思い当たったのが
観に行く気になった動機で、元々F1についての知識や興味は皆無でした。
それが観に行ってみたらとても良かった。
とても明快でわかりづらいところがひとつもない、男同士の熱い戦いの物語なんだけど、
シンプルな分登場人物一人一人や、衣装や、音楽や、一つ一つのエピソードが丁寧に作りこまれていて
偉そうな言い方をすると、すごく完成度の高い映画。
運動神経死んでてクルマに全く興味ない人間でも、
F1という競技に取り憑かれる人がいるわけがよくわかる作品だった。
あのモーター音の快感とレースの緊張感はハマるだろうなー。
今は人が死ぬようなことはない安全な競技だということを差し引いても。

Kinki Kids主演の吹き替え版も観ましたが、ラウダがちょっとかわいらしすぎるという感想でした。
こーいちさんはなかなか良かったと思う。ハントの方が役としてもやりやすそうだけどね。

アメリカン・ハッスル AMERICAN HUSTLE (2014/2/5)

あまり興味を持ってなかったんだけど、面白いという声が多かったのでなんとなく鑑賞。
最初はちょっと話についていくのが大変だったけど、最終的には「面白かったー!」という感想に。
「鑑定士と〜」と同じくらい観ながら頭を使ったような印象。
役者陣の演技と音楽の使い方がツボにハマったな。監督のほかの作品に興味がわいた。

ウルフ・オブ・ウォールストリート THE WOLF OF WALL STREET (2014/2/5)

これは完全に合わなかったなー。
億万長者がひたすらセックスとドラッグの日々に明け暮れやがて失墜する、でも…という映画であった。
乗れれば笑えたんだろうけど、途中で飽きがきてしまってつらくなってしまった。
描きたかったことはわかるし、こういうのが好きな人がいるのもわかるけどね。

◆神様がくれた娘 GOD'S OWN CHILD (2014/2/16)

インド映画が観たい!と思い渋谷まで出向きました。
あたたかいドラマなのに結末が辛くて号泣してしまった。
こんなのって…こんなのってないよー(レイアース

◆なんちゃって家族 WE'RE THE MILLERS (2014/2/19)

ノーマークだったんですが、楠野さんのオススメにつられて観てきた。
少々ご都合主義ながら(まあコメディだしね)、とにかく笑えて、イイ話になり過ぎない、
スパイスのきいている感じがとても好みでした。「きっと、うまくいく」の次に声出して笑ったなー。
パロディの元ネタが全部はわからなかったのが残念。

キック・アス ジャスティス・フォーエバー KICK-ASS 2 (2014/2/23)

キック・アスがイケメンすぎるのではあるまいか。
クロエちゃんはあいかわらずかわゆい。

アナと雪の女王 FROZEN (2014/3/14)

絶賛大ブレイク中ですね!映像、音楽、人間味あふれる登場人物たち。すべてが最高。
何だか別に泣くようなシーンでもないのに涙が出てくるのは、
あの夢の国のユートピア感と現実の乖離がせつないのかな…
最初に観たときの唯一の違和感だったハンスのキャラクター性については、
ここの解説でものすごく腑に落ちると同時に、これを確かめるべくもう一度観たくなってしまったという。
表面的にはよくできたエンタテインメント、でも実はよく練られているのだなあ。
2Dで1度、3Dで1度観ました。吹き替え版をまだ観てないので観たい。

◆LIFE! THE SECRET LIFE OF WALTER MITTY (2014/3/21)

ちょっと予告編詐欺に遭ったかな、という感じ。
いや、面白かったし、映像はやっぱり壮大ですごかったんだけど、
話のスケールに対して壮大すぎる気がしたりとか、ちょっとしたツッコミどころが気になったりとか。
それでも、あのラストには泣かされてしまった。良作ではあると思います。
どうでもいいけど、ヒゲの再編担当者がルックスと嫌な奴ぶりで
ゲット・バック・セッション期のポールに見えてしかたなかった。

◆ワン チャンス ONE CHANCE (2014/3/22)

こちらも予告から楽しみにしていた作品で、満足度はこっちの方が高かったかな。
美しい歌声とヨーロッパの風景に彩られた、派手じゃないけど残るもののある作品だった。
惜しみない愛でポールを支える彼女(嫁)の存在が、フィクションだったらファンタジーだと
言われてしまいそうなんだけど、事実なんだもんな。素晴らしいな。
失敗しても、挫折しても、本当に好きなものをあきらめないこと。最近そのテーマによく触れる気がする。
ラドンとハイドレンジャのカップルもチャーミングで良い。

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行きたいなーと思いつつ行けてない(行けなかった)のは、
ダラス・バイヤーズクラブ」「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」、
あとミニシアターもので「マンガで世界を変えようとした男 ラルフ・ステッドマン」、
「コーヒーをめぐる冒険」。
インド映画はしごしようとして力尽きてできなかった「デリーに行こう!」もあったな。
まだまだこれからも楽しみな映画がたくさん。
すきなものが増えると忙しくお金がかかるけど、楽しい。

「きっと、うまくいく」(3 Idiots)

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この作品のことを語りたいがために映画・演劇カテゴリを作りました。
これからなるべく感想とか書いていけると良いな。

映画を観る習慣のない家庭で育ち、その環境にあってマンガや演劇に親しんだ結果なのか、
長らく映画という表現ジャンルにあまり興味を持てずにいました。
ただ、それがもったいないなあという気持ちも同時にずっとあり(手塚治虫オーケンも映画好きだしね)、
好きなマンガやミュージシャンに関連した作品などは社会人になってからは観るようにはしているのですが
それでも「映画」という媒体自体に興味がわく、というところまで行きませんでした。

昨年秋ごろから、いくつかものすごくおすすめされる作品があったことがきっかけで
映画館に頻繁に足を運ぶことをし始めました。
年末に立て続けに観た「風立ちぬ」「ゼロ・グラビティ」がどちらもわりと「映画って面白いなあ」と思えて、
勢いづいたところで、タイトルだけはよく聞いていたこの作品を柏の映画館でアンコール上映していると知り、
暇を持て余した正月休みに東武野田線に揺られて観にいってみました。
そうしたら、ハマりました。

とにかく評判が良いということと、上映時間170分という高めのハードルにやや覚悟を決めて観たのですが
そんなハードルは軽々と飛び越えました。もう、もう、すっごく面白かった…!
どのくらい気に入ったかというと、映画館で観たその日の夜にDVDとサントラを購入し、
それから1週間経つ今もサントラをヘビロテしてDVDを毎日のように繰り返し見ているくらいです。

爽やかな学園ものらしい雰囲気に清涼感をおぼえ、随所にちりばめられるギャグに大笑いし、
とても魅力的な登場人物たちの身に次々と起こる事件にハラハラし、号泣し、
ミュージカルシーンにはこちらも踊りだしたくなるくらいにウキウキし、雄大な自然風景に感動する。
そして、物語が進むにつれて丁寧に張り巡らされた伏線が見事に回収されていく、
絶妙な構成、脚本に唸らされる。
観終わった後には圧倒的に豊かな時間を過ごした満足感と、
それをもう一度味わいたいという気持ちが残る。

このたのしさをどう表現したらいいんだろうと考えていたら、
一番近いのはディズニーランドのスプラッシュ・マウンテンとかじゃないかなあと思いました。
個人的な感覚ですが、ミュージカルシーンやカリカチュアされたベタベタなキャラクターの存在にも
昔のディズニーアニメっぽい雰囲気を感じます。
(といって、ディズニーアニメだってほとんどまともに見たことないので完全にイメージですが)

あと、インド映画というのは「突然のミュージカルシーン」ってのがお約束のようで
なかば揶揄されているようなところもあるようですが
突然ダンス(や歌)が挿入されるっていうのは、いわゆるミュージカルではない演劇でもよくあることだし
個人的にはまったく違和感はないなー。
(もちろん、この作品にはうまくハマっているだけでほかのインド映画では違うのかもしれませんが)
メインテーマである「Aal Izz Well」もその後のシーンとの緩急まで含めてとても好きだけど、
「Zoobi Doobi」の方も、恋に落ちた瞬間の心理がすごく明確に楽しく表現されていて秀逸だと思う。

日本語字幕だけだと細かいところまで理解できていないんだろうなーと、
英語字幕版のDVDも買おうかなと思っています。

これから、もっといろいろな映画を観てみようと思っていますが、
なんとなくこの作品はベスト1の座に輝き続けるんじゃないかなー。
あまりそのジャンルに馴染みがないうちに触れた名作の存在感って大きくなるんだよね。

出会えて本当に良かった映画。
自分にとって大事で大好きな作品がひとつ増えました。

2013年を振り返る〜マンガ編

続いて、今年読んだマンガを振り返る。
Twitter企画「#俺マン2013」に選んだ作品、今回は外したけど印象深かった作品についてつらつらと。

吾妻ひでお失踪日記2 アル中病棟』(イースト・プレス 全1巻)

失踪日記2 アル中病棟失踪日記2 アル中病棟
(2013/10/06)
吾妻ひでお

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個人的に今年のベスト1はこれ。
凄絶な内容を淡々とユーモラスに描いているという点は『失踪日記』と同じ魅力なのだけど、
大ゴマで見せるシーンの抒情性とか、病棟の人々の群像劇でもあるところとか、
あと単純にボリューム的にも前作を凌ぐ読み応え。圧倒的な情報量なのに、ぐいぐい読めてしまう。
吾妻先生の描線と、作中に漂う浮遊感が好きで、いちファンではあるのですが、
それを差し引いても本当にすごい作品だと思う。

■梶本レイカ『高3限定』(ふゅーじょんぷろだくと 全3巻)

高3限定(POE BACKS Babyコミックスextra)高3限定(POE BACKS Babyコミックスextra)
(2012/05/24)
梶本レイカ

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Twitterで見たおすすめコメントが気になって購入したら凄かった。
BLのレーベルから出ていますが、これははっきりとサスペンス・ミステリー・ホラー・ファンタジーの系譜にある作品。
1巻の帯のコピーこそBLっぽさを若干漂わせているけれども、あれにつられて読むと後悔するでしょう。
流麗で個性(アクともいえる)の強い画風と難解なストーリーから、
読後感は『ウツボラ』(中村明日美子)に似ていると思ったなー。
自分の中の「?」を解消すべく、何度も何度も読み返してしまう感じ。
ラストでカタルシスはあるものの、読んだ者の頭と心に大きなしこりを残すマンガです。
あと、コマ運びや演出もかなり前衛的でいろんな挑戦がされていて(きっと無自覚にやっているんだろうけど)
マンガ表現としてもとてもスリリング。
全体的にダークでグロテスクでかなり酷い描写がありますが、大丈夫な方は是非挑戦してみてほしい。

小原愼司『地球戦争』(小学館 既刊2巻)

地球戦争 1 (ビッグ コミックス)地球戦争 1 (ビッグ コミックス)
(2013/03/29)
小原 愼司

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古き良き…と言ってしまうと語弊がありそうだけど、古典へのオマージュに溢れた伝統的な良質のSF作品という印象。
手塚藤子石ノ森にSFを教えられた者としてはたまらないものがあります。
先が読めない展開、作品全体を覆う緊迫した空気感、ぞっとするような「三本足」の造形がすばらしい。
1月末に3巻が発売予定ですね。

有間しのぶ『リバーサイド・ネイキッドブレッド』(祥伝社 全1巻)

リバーサイド・ネイキッドブレッド (Feelコミックス)リバーサイド・ネイキッドブレッド (Feelコミックス)
(2012/12/08)
有間 しのぶ

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これ出たの2012年だったのね。
有間しのぶさんは、現在「ビッグコミックオリジナル増刊」にて連載中の『その女、ジルバ』で知って
いいなと思った作家さんなのですが、ほかの作品も読んでみたらとても良くて、出会えてうれしいです。
4コマ形式で繊細な人間模様であったり思春期の心の機微だったりを細やかに描いていて、
読み進めやすいけど切なくてあたたかいものが残る作品です。
『その女、ジルバ』(小学館・既刊1巻)『ホテルポパン』(講談社・全2巻)もおすすめ!

その女、ジルバ 1 (ビッグコミックス)その女、ジルバ 1 (ビッグコミックス)
(2013/02/28)
有間 しのぶ

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ホテルポパン(1) (KCデラックス)ホテルポパン(1) (KCデラックス)
(2012/12/13)
有間 しのぶ

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■奥田亜紀子『ぷらせぼくらぶ』(小学館 全1巻)

ぷらせぼくらぶ (IKKI COMIX)ぷらせぼくらぶ (IKKI COMIX)
(2013/11/29)
奥田 亜紀子

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普通の中学生と、ちょっと普通じゃない(容姿とか身体的なことが理由で浮いてしまっている)中学生たちの
ヒリヒリ痛い現実を、抉るようなリアルなストーリーと抑制の効いた画風で表現していて、
これはかなり読んでいてつらくなったけど、とても優しくあたたかく切ない結末に安堵しました。
結構尖った描写が見られるけど、感性に寄りすぎずしっかりお話を読ませる作風は好みです。
学生時代にクラスで浮いていた自覚のある人は感じるものがあると思う。

大今良時『聲の形』(講談社 既刊1巻)

聲の形(1) (少年マガジンコミックス)聲の形(1) (少年マガジンコミックス)
(2013/11/15)
大今 良時

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読み切りが雑誌掲載された時点ですごく話題になっていました。
私は1巻が出てようやく読んだのですが、なるほどこれは騒がれるわ…と納得。
万人に受け入れられやすそうな読みやすく整ったかわいらしい画風で、
しかも少年誌というフィールドで、普通なら敬遠してしまいそうな社会性のあるテーマに挑んだ意欲作…
とか言うとベタ過ぎるけど、でもこの作品は本当に、そういう意欲がまず賞賛されるべきじゃないかなー。
社会的なテーマを個人と個人の、少年と少女のお話として成り立たせるのがとても上手いなと思う。

コージィ城倉『チェイサー』(小学館 既刊1巻)

チェイサー 1 (ビッグコミックス)チェイサー 1 (ビッグコミックス)
(2013/09/30)
コージィ 城倉

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手塚治虫のようになりたくてなりたくてたまらないけどそれを素直に言えない」という、
めんどくさい性格の同時代のマンガ家の話。
トリッキーな作品ですが、手塚ヲタとしてこれは悔しいけど面白いと言わざるを得ない!

■四宮しの『魔女と猫の話』(少年画報社 全1巻)

魔女と猫の話 (ねこぱんちコミックス)魔女と猫の話 (ねこぱんちコミックス)
(2013/03/11)
四宮 しの

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ねこぱんちコミックス!
おすすめの声を聞かなければノーチェックのままだったであろう、今年の収穫でした。
とても上質な、「猫」というモチーフが最適な活かされ方をしているファンタジーです。
優しく柔らかく暖かいメルヘンの世界で共生する猫と少女たちの物語はとても心地良い。

森泉岳土『祈りと署名』(エンターブレイン 全1巻)

祈りと署名 (ビームコミックス)祈りと署名 (ビームコミックス)
(2013/11/25)
森泉岳土

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ほとんど読んだことはないんですがイメージ的にB・Dのような、むしろ絵本のような雰囲気の作風。
「水で描いている」という画風は個性の塊です。
コマが割られていて、フキダシがあるから、ギリギリ「マンガ」の体裁になっている…というような。
大人の寓話を、その空気も含めて描くにはこのやり方が合っているのでしょう。
物語の中に連れて行かれる感は凄いです。

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上に挙げたのは「出会い」という意味で今年読めてよかった作品たち。
ほかにもたくさんいいマンガありました。タイトルだけ挙げると、

・池辺葵『どぶがわ』(秋田書店
・宮崎夏次系『僕は問題ありません』(講談社
小原愼司トニーたけざき『星のポン子と豆腐屋れい子』(講談社
武富健治『惨殺半島赤目村』(泰文堂・既刊1巻)

あと、今後の動向を見てから評価したいなと思っているのが
・野田彩子『わたしの宇宙』(小学館・既刊1巻)
売野機子『MAMA』(新潮社・既刊2巻)
・真造圭伍『みどりの星』(小学館・既刊3巻)

といったところでしょうか。

それから、今年は白泉社の40周年記念愛蔵版シリーズだったり、『極東学園天国』新装版であったり、
魔人探偵脳噛ネウロ』文庫版であったり…という新装版ラッシュに踊らされた年でもありました。
あと、ネウロ文庫化もその一端ですが、『暗殺教室』の大ブレイクは本当に嬉しく思います。
作家・松井優征も一度じっくり考えてみたい。彼は藤子・F・不二雄の遺伝子を持っていると思うんだよなー。

そんな2013年でした。来年もたくさん良いマンガと出会えますように!